移動式屋台を経営し始めた男と客との交流を描く短編。
具体的なタイトル名はパッと出てこないのだが、昔は屋台の店主と客との会話を主体に進む漫画とかよくあった……気がする。
今ほとんどそういう作品が見られないのは、昔勤め人の憩いの場として存在した屋台が今はなくなってしまったからなのか。
現代では不満や愚痴を吐き出すにしてもSNS等に向けてやるだろうからな。いや、それも大きなリスクを伴うし本当のストレス解消にはならない気がするが。
どうやったら屋台を昔のような憩いの場にできるか、この作品の店主も悩んでいる様子で、不器用な優しさで色々を試みているが、あまりうまくは行っていない。
とにかく客たちは疲れ切っている。仕事に、あるいは人生にか。
店主の頑張りが報われる時は来るのか。移動屋台わとこんが軌道に乗ることを祈るのみである。