7
埋原:「先生、相談があります。」
放課後、職員室に戻ろうとする担任教師をつかまえた。
教師:「はい、なんでしょう?」
埋原:「電信学習器って、貸し出しはできませんか?」
教師:「できません。どういう使い方をするんですか?」
ダメって言ってから理由を聞き出そうとするのかよ。
こういう所がキショいんだよ、大人はさ。
埋原:「授業でどうしてもわからない事があって...。」
教師:「わからない事は、今、教えてあげられますよ。機械に頼らずに努力しましょうね。」
そう言うだろうと思ったよ。
バカのあたしでもわかるよ。
教師:「職員室に付いて来てください。わからない所、教えますよ。」
ヤバい。
下手な嘘ついたせいで面倒な展開になった。
抹元:「あ、ウメちゃん。」
埋原:「マッツン!」
友よ、素晴らしいタイミングだ。
あたしを助け出してくれたまえ。
抹元:「あ、先生と話ししてた?」
埋原:「もう終わったとこ!」
教師:「終わってないですよ。」
埋原:「先生、ありがとうございます!失礼します!帰ろう、マッツン。」
勢いで誤魔化して逃げた。
怪しまれるかもしれないけど、職員室で勉強させられる事に比べたらどうでもいい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます