#5 うへへ……からの稲妻
私パンダヒーローこと斎藤あやめは、現在ノリノリでダンジョン配信をしています─。
ら、ライブ視聴者数よ、4000人!?
こ、これって……私もしかしてヤバいやつなのでは?
『初配信で4000人はヤバ過ぎ』
『さすがSSS探索者様!』
『これは神』
『アゲアゲー!!!』
『パンダヒーロー最高! パンダヒーロー最高!』
うへへ……陰キャの私がこんなにも注目されてるなんて……。
こ、これはもう全開でモンスターを倒して行くしかないよね!?
パンダヒーロー「み、皆さん、これから
『バジリスクキター!!!』
『下層ボスとか激アツ』
『もう今のワイらに敵はいない』
『SSS探索者様のお通りじゃあ!!!』
『パンダヒーロー最強! パンダヒーロー最強!』
あやめはもの凄いスピードでダンジョンを駆ける。
そして、下層中央部にあるバジリスクの巣へとあっという間に到達した。
しかも巣の中では巨大なバジリスクが捕らえた獲物を捕食している最中だった。
お! これはチャンスだ。バジリスクは毒を持ってるから、正面から戦うのはちょっとだけ危ないんだよねぇ……。
あ、でも……もし油断しているバジリスクを倒したとしてもイマイチ盛り上がらないかな?
いや、むしろ逆に卑怯者とか言われて炎上したりして……。
あやめは悩みに悩んだ末、まさかの行動に出た。
―とう!
まるでヒーローが登場する様な着地とポーズと共に、バジリスクの正面へと飛び降りたのだ。
『ファ!?』
『バジリスクと正面対決だと…』
『これヤバくないか?』
『絶対ヤバいやつ』
『これ何かあったらお前らのせいな』
フフフ、みんな私の事心配してるね?
でも、ここで私が華麗にバジリスクを倒したら絶対もっと盛り上がるはず……。
よし、ちょっとテンション上がって来たぞ!
「クキャアアアアアアアア!!!」
あやめに気づいたバジリスクは、甲高い雄叫びを上げた。
こちらに突進して来るバジリスクにあやめは剣を構えた―。
―ズドンッ!
なんと突然巨大なバジリスクが
…………え?
『は?』
『は?』
『は?』
『は?』
『は?』
『何これ草』
『何が起きた?』
『ファ!?』
『雷だと!?』
『一体何が起きたか誰か説明してくれ!』
そ、そうだよ! 一体何が起きた説明して欲しいよ?
これやったのわ、私じゃないのよ―!?
「…ふー、危なかったね! バジリスクの正面に立つなんて危険だよ?」
「……誰?」
声の方に振り向くと、そこには金髪のエルフの少女が立っていた。
『エルフ!?』
『エルフだ!!!』
『あれ、このエルフって…』
『このエルフSSSランク探索者のやつじゃね?』
『稲妻エルフじゃねえか!?』
『稲妻エルフ』
そ、そうだ。この子、私と同じ
「あ、いきなりごめんね! 私、稲妻エルフ。こう見えても一応SSSランク探索者なんだよ!」
「あっ、あの、わ、私……」
だ、ダメだ。ダンジョンで人と話すなんて初めてだからこ、声が上手く出ない……!
「…あれ? もしかして、あなたパンダヒーローさん?」
「え、は、はい……」
「やっぱり! 私、パンダちゃんのアカウントフォローしてるよ! うわーこんな所で会えるなんて感激だなぁ〜」
い、いきなりパンダちゃん呼び!? こ、この子絶対陽キャだ……!!!
「あ、カメラ! もしかして、パンダちゃんもダンジョン配信してるの?」
「え? は、はい……で、でも、私今日はじめたばかりで……」
「そうなんだ〜ねぇ、よかったら私とパーティー組まない? 一緒に深層まで攻略しようよ!」
……ぱ、パーティー!?
まさかの稲妻エルフからのお誘いに困惑するあやめ。
「す、すみません……わ、私、パーティーを組むと弱くなってしまう特性なのでも、申し訳ございませんが……」
「って、そんな特性無いでしょ!?」
—————————
あとがき。
最後までご高覧頂きまして、ありがとうございます!
【次回】稲妻エルフとパーティ結成!?
少しでも「主人公が可愛い!」「応援したい!」「面白い!」と思った方は、フォロー、★評価、レビューをして頂けますと作者の励みになりますので何卒。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます