#3 スライムを蒸発、トロールはワンパン



 私パンダヒーローこと斎藤あやめは、ダンジョン配信開始後、早速モンスターと遭遇しました─。



 パンダヒーロー「み、皆さん。早速モンスターがいましたよ? これはスライムと言うモンスターですね。ダンジョンの上層にたくさんいるモンスターです」



『知ってる』

『知ってる』

『スライムじゃん』

『ただのザコじゃん』

『スライムなんか見せられてもなぁ』



 …あぁ、やっぱりスライムじゃあ反応はイマイチだったか……で、でも、まだはじまったばっかりだし、仕方ないよね……。



 ―ボッ



 あやめは炎の魔法で、スライムを一瞬で蒸発させた。



 パンダヒーロー「え、えっと……スライムは炎で蒸発させたので先を急ぎますね!」



『ん? 蒸発?』

『スライムくらい俺でも倒せる』

『蒸発ってw』

『あーあスライムかわいそ』

『スライムって蒸発させて倒すんだっけ?』



 何やら疑問の流れるコメント中、あやめは軽い足取りで中層へと到着した。


 中層は上層とは雰囲気も風景も一変する。

 草木は白く、まるで屍の様になっており、モンスターもスケルトンが地中から湧き出ていた。



 パンダヒーロー「み、皆さん、ここが中層です。ここではスケルトンが無限に湧いて出てくるので、風の魔法を纏って一気に下層へと向かいたいと思います」



 あやめは自身を風の魔法で纏い、そのまま一気にスケルトンの集団へと突っ込んで行った。


 物凄い速さと風圧により、スケルトンの集団はあやめに触れると一瞬にして粉砕されていく。



『ヤバすぎワロタw』

『何これwwww』

『スケルトンに同情するはこれは…』

『強引過ぎる突破力w』

『パンダヒーロー最強! パンダヒーロー最強!』



 …あれ、意外と受けてる? 何でだろ、別に大した事してないんだけどなぁ……。



 すると今度は目の前に、トロールが現れた。

 巨大な図体で、手には大きな棍棒を持っている。



 パンダヒーロー「トロールはお馬鹿さんなので、パパっと倒しちゃいますね!」



 おーい、こっちだよ。


 トロールはあやめの声のする方へ向いた。



「ほいっ」



 ─ドスッ



 あやめの手から放り投げられた剣がトロールの眉間を直撃した。

 トロールはそのまま即死し倒れるとあっという間に消滅してしまった。



『キター!!!』

『剣を投げただと…!?』

『いや、エグすぎだろこれw』

『トロールをワンパンとかwww』

『チートすぎぃんだろ!』

『もう既にワイにはついて行けれんわ』

『パンダヒーロー最強!!! パンダヒーロー最強!!!』



 あれぇ? さっきより大分反応が良くなってる!

 タダのトロールを倒しただけなんだけどなぁ……でも、ライブ視聴者の数も3000人を越えてるしも、もしかして、この調子で行けばもっと盛り上がるかも?



「うへへ……ダンジョン配信って意外と悪くないかも……」



 あやめはニヤニヤしながら、下層へと降りて行った─。




 —————————

 あとがき。

 最後までご高覧頂きまして、ありがとうございます!


【次回】あやめの強さが更に炸裂!!!


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