第4話

「犬と太これのどっちが犬ですか」


俺は毎回0点を取るために、特別処置が取られた。


それはテスト中に俺だけにヒントを与えることだった。


どうやら、お母さんに先生に字が汚なくて0点にされ続けていたことに配慮だろう。


「・・・こっちかな」


テスト中なのに、優くんだけずるいと声が上がる。


俺もヒント欲しい!!と言う言葉が聞こえる。


泣きそうだった。いつも0点だし、ずるいし、泣きそうだった。でも字が汚い俺が悪い。


ーーーー


「間違えた人には、このドリルをやってください!!」


漢字テストを間違えた人には罰として、何回も書かされる罰があった。


0点しか取ってない俺は、当然ほぼ全部やらないとダメで、唯一あってる犬の所以外は全部だ。


休み時間はずっと、漢字テストの書くのをやっていた。


「優、まだそれやってるのかよ」「テスト頑張ればいいのに、馬鹿だな」


友達達と楽しそうにする声が聞こえる。でも言い返せないし、言い返そうと思わなかった。

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