第51話 恐怖?の拷問パート2
「アチシはこう見えて、火属性には少々覚えがあっての。おヌシを今から火責めの刑にしてやるのじゃ」
「は? てか、それマジの拷問ですやん! そんなんワシ無理でっせ!」
「フハハ、前の二人がヌルいだけじゃ。火責めだけに」
「上手いこと言うてる場合か!」
「ふむ、そう元気でいられるのも今のうちじゃ。さぁ、今度こそ吐いてもらうぞ」
「や、やめたってええええ!!」
ジュナは水着(ビキニ)の中から
【ポタっ】「あっひぃぃぃぃ! や、やめてええええ(恍惚)」
「どうじゃ? 止めてほしかったらとっとと吐くのじゃ」
「あ、ああああ、た、頼むからもっとバチボコにロウを垂らしたってえな! ワシ、こんなん初めてやさかい、ご褒美通り越して昇天してまうわ!」
快楽に溺れるモーリーを見て、ジュナは興ざめしたのか、蝋燭をポイッとモーリーの上半身に投げた。
「あっぢぃぃぃぃ! マジのヤツたまらんてえええ!(昇天)」
苦しがるどころか、狂おしがるモーリーを見て、呆然とするメンバーの中、翠がジュナに声を掛ける。
「ジュナ、いいかげんにしてくださいませ。今こうしている間にもギルさまの
「うむ、そうは言ってもこやつがアチシの理解を越えてきおるのじゃから仕方なかろう」
「もう、わかりました。あとはワタクシに任せてくださいまし」
翠は、恍惚の表情を浮かべて悶えているモーリーに歩み寄る。
眼をギラりと赤く光らせると、翠はそれ用にメイド服に空けた隙間から、8本の腕をニョキニョキと生やした。
「ねぇもし、今からワタクシの全力パンチを貴方さまの身体中に叩き込ませていただきます。そして、どうか死んでくださいませ」
「ちょちょちょ、ちょいちょいちょーい! 今までご褒美続きだったのに、突然こんな急転直下で生死に関わるガチな拷問されることってある!? てかワシ、D組を一瞬で壊滅させた殺戮メイドのマジパン喰らったら、100%息しておれへんて! てかアンタ、普通に『死んでください』って言うてもうてるやんか! そんなんしたってみぃ、アンタらだって情報聞き出せなくて困るやろがい!」
「うぅ、それは確かにそうでございますね……」
「翠さん、変わってください」
「ラヴィアンさま?」
もう見ていられないとばかりにラヴィアンが名乗りを上げた。
腰袋から薬瓶を取り出すと、モーリーの目の前で振って、カラカラと乾いた音を鳴らす。
「さて、人体実験の続きをしましょうか。これは例の声を奪う薬です。でもそこまで心配しないでください。私は
「怖い怖い怖い怖いって! アンタだけゴリゴリにマジのヤツやん! それに失敗して虫の言葉しか話せなくなるとかナニ!? そんなんなったらワシ、もう虫の世界でしか生きられへんやんか!」
「大丈夫ですよ、それでも生きては行ける訳ですし。薬の効力は声を失うか、虫語しか話せなくなるかのどちらかってだけじゃないですか」
「だから二択が怖すぎる言うてますやんか! それにさっきから何、虫語って!? そんなん聞いたことあらへんし!」
「ぎゃーぎゃーうるさいですね。もういいです。別の人を捕まえて訊きますから、あなたにはこっちの毒薬を飲んで死んでもらいます」
「え? ワシ、声失うんやなくて、命失うんでっか!? 言うてること全然ちゃいますやん! それならせめて毒薬やなくて、虫語にしたってや!」
「いいでしょう。なら、
「いやいやいや、会話が成立してへんて! アンタが手に持ってるのは毒薬やないですか! わかった! わかりました! もう洗いざらい吐きますから許したってくださいいい!!」
「おおぉ!」と、他の4人から自然と拍手が起こる。
ラヴィアンは一瞬安堵の表情を浮かべると、薬瓶を腰袋に仕舞い、モーリーの前に腰を落とし、4人にも目線を送る。
するとすぐにラヴィアンを含む5人は車座でモーリーを前に半円で囲んだ。
ようやく観念した様子のモーリーから情報を聞き出すべく、彼女たちの射るような視線が向けられていた。
>>次回は「脅迫」と言うお話です!
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