第15話 シスター

【まえがき】


 13時に投稿しようと予約したのに何故か投稿されてませんでした。


 多分日付が1日ズレてたせいです。


 ハハハッ! 滅べ!


 後、予め書いたものを写真で撮って文字認識させてるので誤字多いです。


 全部スマホが悪いのでそこんとこよろしくお願いします。


 嘘です気をつけます。


♢


 パッパとマッマとの地獄の朝食を終えた後、俺は自室で魔力を練るトレーニングをしていた。


 トレーニングと言っても、そう難しいものではない。


 手のひらに魔力を集中させ、その魔力を使って空中に絵を描くのだ。


 魔力は濃ければ濃いほど、空中に長く残る。


 この性質を利用して、魔力で絵を描く。すぐに消えてしまう部分があれば、そこの部分で魔力のコントロールができていなかったことが一目で分かる。


 魔力を練れるようになれば、今までより少ない魔力で同威力の魔法を撃てるようになる。


 ようは、魔力の無駄遣いが減り、効率が上がるのだ。


 俺はまず、魔力の塊である魔力玉を作って、そこから線を垂らすように絵を描いていった。


 ちなみに今描いてるのはみんな大好きアソパソマソ。美術の成績は3だったが、絵を描くのは嫌いじゃない。


「うがぁあああ! また失敗!!」


 霧散する絵を見ながら雄たけびを上げる。


「…………そろそろ休憩するか」


 休憩しようとベッドから起き上がり、ベッドの横に置いてあったりんごを齧る。


 魔力がバラけないよう、外側に意議すればべタついた絵になり、綺麗な線で描こうとしたら、すぐに霧散してしまう。


 魔力を1方向にのみ流し、外側を逆向きの魔力で覆うのが1番いい気がするんだが…………上手くいかないんだよなぁ。


 シャリシャリという音と共にりんごを齧っていると、部屋の外からコンコンとノックの音が響いた。


「ご主人様。お客様がお見えです」

「おー。…………思ってたより早かったな」


 べッドに寝転んだままでいたので、シワになってしまった服を着替え、ラミィと応接室に行く。


 応接室のソファに座って待っていたのは、リオネッタと、修道着に身を包んだ女性。


 昨日リオネッタが「シスター」と呼んでいた人物で間違いないだろう。


 俺が彼女たちとは反対側ではなく、王様席の1人用のソファに腰をおろすのと同時に、ラミィが人数分の紅茶を運んできて、それぞれの前に配置する。本当なら、向かいに座りたいんだが…………あそこは後で座る人間が来るからな。


 紅茶を配膳し終えると、ラミィは音を立てずに俺の後ろに回った。


「やぁ、リオネッタ。おはよう」

「おはよ…………ロサリア」


 ラミィが運んできた紅茶を軽く口に含んでから、ヒラヒラっと手を振って挨拶をすると、リオネッタもニコッと笑って手を振り返してくれた。


「り、リオネッタ!? あ、ああ、アスファルト様! 申し訳ございません!」


 俺を呼び捨てで呼んだリオネッタに血相を変え、全力で俺に謝罪をしてくるシスター。


「肩の力を抜いてくれ、シスター。リオネッタは俺の初めての友人だ。友人とは、対等なものだろう?」

「は、はぁ。確かにそうですが…………」


 未だ理解の追いつかないまま、そう頷くシスター。


「今朝、シスターにロサリアが昨夜来たことを伝えたら…………お礼をしにいかなくっちゃ、って」


 なかなか話の進まないシスターの代わりに、リオネッタがここに来た経緯を教えてくれた。


「お礼だなんて気を遣わないでくれ。むしろこちらこそ、昨夜は何の連絡も入れずに……しかも、手土産すら持たないまま伺った無礼をお許しいただきたい」

「無礼だなんて! 減相もございません!」


 顔を青くして、ブンブンと首を振るシスター。


 やっべぇ、すげぇやりづらい。


 俺の黒い噂を聞いているせいでビビっているんだろうから、俺が悪いんだが…………いや、俺は悪くないんだけど。ロサリアが全部悪いんだけど。


「……遅くなりましたが本日はお礼に伺いました。昨日は大したもてなしもできないのにご足労頂き、ありがとうございました。こちら、つまらないものですが、お礼の品でございます…………お口に合えばいいのですが」


 そう言って、紙袋を差し出してくるので、それを受け取る。


「ありがたく頂戴したいところだが…………これは受け取れない」


 そう言って紙袋を突き返すと、シスターのただでさえ青かった顔が蒼白になっていった。


 やべ、セリフミスった。


「すまない。言葉が足りなかった。感謝の気持ちだけ受け取っておく。この品は、是非、子たちと食べてくれ。子供たちに食べてもらった方が、この菓子も嬉しいだろう」


 そう言ってシスターに微笑みかけると、シスターの顔色は蒼白から、少し青いくらいまで回復した。


「それに本来ならば、俺がお詫びの品を送るべきだ。ラミィ、頼めるか?」

「かしこまりました、ご主人様」


 そう言い、頭を下げて部屋を出て行くラミィ。


「お詫びの品だなんて! お気を遣わないでください!」

「シスター。ここは…………受け取っておくべき。ロサリアが困る」

「しかし…………」


 リオネッタが助太刀を入れてくれたおかげで、シスターの返事が鈍った。


「シスター。ここは、アスファルト家の顔を立てると思って貰ってくれないだろうか?」

「う…………分かりました。ありがたく頂戴します」


 シスターが渋々ながらも納得してくれたことに安堵し、少し冷めてきた紅茶を飲む。


 そんな俺の様子に釣られてか、リオネッタも俺と同じように紅茶を飲んだ。


「この紅茶…………美味しい」

「茶葉がリオネッタの好みに合っているのかもな。お詫びの品に茶葉も追加しておこう」

「やったー」

「こ、こら! リオネッタ!」


 シスター、疲れるだろうなぁ。 リオネッタってマイペースだし。真面目なシスターとは馬合わなさそうだが。


「シスター」

「すみません! リオネッタには後で言い聞かせますので!」

「怒っていないから安心してくれ。聞きたいことがある」

「なんでしょうか?」

「正直に言わせてもらえば…………あの孤児院はかなりひどい生活環境だ。リオネッタの魔法がなければ家は崩れているだろうし、水道も通っていないのだろう?」


 俺がそう聞くと、シスターは、目を伏せながら願いた。


「はい。お恥ずかしながら…………生きていくのもままならない状況でして」

「シスターが恥じることはない。むしろ、賞賛されるべきだ。女手一つであの子供達を育てるのは、きっと俺には理解できないほど大変なのだろう」

「そのようなお言葉…………恐縮です」

「そこで、だ。シスター。1つ提案がある」

「…………提案でございますか?」

「あぁ。実はな…………」


 俺が本題を切り出そうとした時、部屋の外からコンコンとノックが響いた。


 少し話を切り出すのが遅かったか。失敗したな。


 まぁ、 しょうがない。アドリブでやるしかないな。


「ご主人様。お客様をお連れいたしました」

「あぁ、中に入れてくれ」


 ラミィが静かにドアを開け、とある人物を連れてくる。


「急に呼び出されても困りますなぁ、アスファルト侯爵。私は今日、大事な商談が入っていましてね」


 まるまると太った男が、巨体を撮らしながら入ってきた。


「大変失礼をいたしました。急を要する件でしたのでどうぞお掛けになってください。…………タロット伯爵」


 最後の客が、 応接室に入ってきた。


【あとがき】


 本来ならば、頂いた感想には1件1件お返事を書きたいのですが、時間の都合上、お返事をすることができません。ご了承ください。ただ、頂いた感想はニチャアニチャアしながら読んでいますので、気軽に送っていただけると嬉しいです。


 言っていたつもりでしたが、言っていないことに気づいたので述べさせて頂きました。


 今日のオススメの曲はCreepy Nutsさんで「バレる!」です。歌詞にストーリー性がありつつ、ちゃんとラップになっているのがすごいです。個人的にラスサビの歌詞が好きなのでみなさん是非。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る