歴代主人公が答える１０の質問

歴代主人公が答える１０の質問

王太子が答える１０の質問

カクヨムで見かけた自主企画「主人公が答える１０の質問」がおもしろかったので、当方も参加させてください！

初回は『７番目のシャルル、狂った王国にうまれて　〜百年戦争に勝利したフランス王は少年時代を回顧する〜』の主人公、王太子時代のシャルル七世に答えてもらいます。

質問１　名前と年齢は？

「シャルル・ド・ヴァロワ。少年期編の私でしょ？　王太子時代だから１４〜１８歳ごろの設定で答えるね」

質問２　職業は？

「育ちのせいか威厳がないけど、王太子なんだ。フランス語だとドーファン」

質問３　出身地は？

「フランス王国のパリ、王宮内にあるサン・ポール館で生まれたんだって」

質問４　特技や特殊能力はありますか？

「あるなら教えて欲しい。１４歳で王太子になるまで政治とは無縁だったから、次期フランス王として物足りないところがたくさんある。肩身が狭いよ……」

質問５　夢や目的はありますか？

「王太子としての目的は、アルマニャック派とブルゴーニュ派の内乱を仲裁したい。個人的な夢は、物心がついてからずっと『父上と母上に会いたい、愛されたい』と願っていたけど、狂王と淫乱王妃の実態を知ってからは、儚い夢だと諦めているよ」

質問６　あなたがいる世界はどんな世界？

「父王シャルル六世が発狂し、宮廷闘争の末に王国最大勢力の貴族ブルゴーニュ公が王弟を殺害。フランス王国は内乱状態となり、さらにイングランド王ヘンリー五世が休戦協定を破って攻めてきた。私は十人きょうだいの末っ子で、兄王子が４人もいたのに全員亡くなったために、何の準備もなく王太子になり、パリに連れ戻されたんだ……。しかも、父上は精神を病んでいるから、私が摂政なんだって……。これほどむちゃくちゃな設定ってある？　しかも史実なんだよ！」

質問７　あなたの周りにはどんな人がいる？

「すぐに思い浮かぶのは、幼なじみでいとこで侍従長のジャン。護衛隊長のシャステル。婚約者のマリー・ダンジュー。義母で養母でもあるアンジュー公妃ヨランド・ダラゴン。……えっ、名前を呼ばれなかった家臣がひがむからもっと言えって？　故人は省略していいよね？　義弟のルネ・ダンジューとシャルル・ダンジュー、詩人のアラン・シャルティエ、傭兵のラ・イルとザントライユ、諜報役のベルトラン・ド・ボーヴォー、あとクレルモン伯も！　忘れたら恨まれそうだ……」

質問８　ライバルなどいますか？

「王位継承権をイングランドに売り渡されたという意味で、ヘンリー五世がライバルになるのかな。彼は、英仏・百年戦争を再開した元凶でもあるし」

質問９　あなたの好きな人はどんな人？

「好きな友達という意味ではないよね？　私は実年齢よりも子供っぽいみたいで、恋愛感情がどういうものかよくわからないけど、婚約者のマリー・ダンジューを紹介してみようか。私は１０歳のときに婚約を口実にアンジュー家に引き取られて、兄妹同然に育てられた。マリーはひとつ年下だけど、アンジュー家の長女だからか、私よりもずっとしっかりしている。りっぱな貴婦人だ。……婚約破棄を告げたときは殴られても仕方がないと覚悟していたのに、マリーは怒るどころか私の身を案じて涙を流してくれた。私以外の誰かと結婚するとしても、幸せになってほしいと思う」

質問10　最後に一言。

「小説に書かれていない秘密を告白するよ。物語の外側では、王太子時代にある人物に陵辱されたという噂があるんだ。事実なら、私の人生ってあまりに悲惨すぎて……。史実と小説本編では頑張るからさ、少しだけ泣いてもいい？」

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本編はこちらです。

▼【少年期編完結】７番目のシャルル、狂った王国にうまれて　〜百年戦争に勝利したフランス王は少年時代を回顧する〜

https://kakuyomu.jp/works/16816927859447599614

次回は、青年期編（即位後）のシャルル七世でやってみます。