第5話 以仁王の挙兵

1180年


以仁王の挙兵

以仁王は、源頼朝らの源氏と平家の軋轢を利用し、

  平家を討ち滅ぼすことを思い立つ

治承・寿永の乱

以仁王は、源頼政と息子の仲綱を三条高倉御所に呼ぶ

以仁王は、藤原宗信に命じて令旨を発布させると

源行家を東国へと向かわせ、まずは、伊豆国の源頼朝に令旨を伝え

その後、他の源氏にも伝えるよう手配した

伊豆国の北条館に令旨を携えた源行家が到着

京の以仁王の平家打倒の計画は失敗に終わり

東山道を回り尾張の地に隠れる

以仁王、頼政は宇治平等院で討死した

その子息(仲綱、仲綱の嫡男・宗綱)なども梟首された

頼政の養子・兼綱・仲家(木曽義仲の異母兄)

その子仲光らも、相次いで戦死や自害


源頼朝、伊豆で挙兵


諏訪下社

千野栄朝「宗高、戦乱の様子、地固めに助けを願うが、いかに」

木村宗高 「千野栄朝殿、私は善光寺に向かいまする、太田荘、保科御厨

     大室牧 高井野牧の様子をみて栄朝殿に使者をお送りします」

宗高は以仁王の勅令の後、栗田氏と善光寺周辺豪族を廻った


笠原頼直は京で宇治橋の合戦の後、以仁王の勅令に対抗するため

自身の所領、水内に帰っていたが、京で兵は半減しており、

水内の荘園兵を集めていた 笠原氏は越後の城氏に間者を送ったが、城氏は信濃に朝廷に対抗する 勢力は無いと高をくくっていたのだった


木村宗高 「千野殿、善光寺では笠原殿が京より水内の笠原郷に帰り

     武士を集めております 栗田、村山殿には蓄えをお願いしました

     笠原挙兵の際には伝令がまいりまする」

千野栄朝 「武田信義殿も北杜に大軍を移動しております 」

木村宗高 「南牧から佐久に向かうか、富士見から諏訪に来るか解りません」

千野栄朝 「宗高殿、諏訪で間者を待って下さい

     武田が富士見に向かったら 海野宿へ来てください

     南牧に向かったら善光寺に急いでくだされ」

木村宗高 「解りました、千野殿は海野へ」


武田が富士見に進軍を知らせる間者が来た

宗高も海野に馬を走らせていた

頼朝方・武田信義(甲斐源氏)甲斐から富士見、原村から諏訪湖の脇に陣を進める

石橋山の戦いに敗れた頼朝方の武将が甲斐に逃げ、武田軍は膨れ上がっていたのだった 大群が守屋山の麓の有賀峠にぞくぞく集まっていた

武田氏に諏訪氏は購えなかった

木曽義仲挙兵

佐久

海野宿

海野幸親  「行親、兼光、幸広、楯親忠、根井小弥太、光盛

      兵は海野牧に隠しておけ 依田氏、丸子氏

      長瀬氏から兵站は揃っておる」

      「駒王丸殿も依田城に数年前から来ておる」

木村宗高  「下社手塚殿は既に諏訪を出、佐久に向かっております」

海野幸親  「与田城に入る、大将は腹心を連れ、依田城に集結する

      ここに居らん者も、城に上がるよう伝えよ」


丸子依田城

中原兼遠  「突然の招集ご苦労であった 、休む間もなく

      集まってもらったのは、間者の伝令を整理して、精査するためじゃ

      何の情報でも構わん」

千野栄朝  「幸親殿、上水内の笠原頼直は、菅冠者平友則殿の父上」

笠原牧南条 「笠原牧北条から伊那の友則殿の援軍に出兵したと聞きました」

木村宗高  「笠原頼直は水内に帰って兵を整えており

      犀川の市で村山氏・栗田氏と合戦になっております」

間者    「笠原の牧、小菅の牧の兵は 40騎、兵400 村山氏は半減、

      栗田氏合わせて 30騎 兵300」

木村宗高  「幸親殿、諏訪殿は独断で武田方に提携してしまったが」

千野栄朝  「諏訪殿の間者の話では、武田信義は、菅冠者平友則へ奇襲をとの知ら

      せでした、甲州から伊那は山抜けは出来ず、友則殿は慢心の様子」

海野幸親  「武田殿は頼朝殿の命であろう」

      「平賀殿は伝令を送りましたが返答がございません」

中原兼遠  「士気が下がる、集まった兵だけでよろしい」

海野幸親  「今井兼平は落合兼行と千野光広と筑摩にいます」

木村宗高  「笠原殿は此処に兵が集まって居ることを知りません 

      駒王丸様は木曽に居ること京の噂で聞いてはおりますが

      依田に居ることは知らぬと」

中原兼遠  「皆に聞いてもらいたい、我らは源義仲殿改め

      木曽義仲殿を総大将に兵を上げる」

木曽義仲  「父は武蔵で討たれ 兄、仲家も宇治平等院で以仁王と

      頼政と共に討たれた 京は荒れ、信濃善光寺も焼けてしまった

      信濃の国は我らが鎮めよう

一、大将、大将根井小弥太

二、大将楯親忠

  楯は途中でこの軍勢から別れ、国府の今井兼平

      落合兼行、千野光広と合流

  国府の後詰めは根井大弥太行親殿に任せてある

三、大将樋口兼光は我 義仲、巴と共に

四、大将海野幸広

五、大将手塚光盛

六、大将小室光兼は戦闘に参加せず

       この依田城に何かあったらすぐに引き返してくれ」

「依田城の後詰めは依田氏、丸子氏、長瀬氏に任せる」

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