第11話 実技講座に行こう

山行道具を買いに行ったところで、

結局は道具の一つ一つが高く、必要なものも多過ぎて


毎月金欠してしまう事実だけが残る。


当時の僕はコーチングを学んでいたので

自分に「ゴール設定」をして、

金銭的なゴールをとても今の安月給じゃ無理なゴールにして

なんとかして金稼ぎをしようとする、という荒業をこなそうとしてた。


手取り20万満たないのを100万、

500万にしようとしていたのが思いださせる。


今更だがお金に関する話題で、

そういう無茶苦茶なゴール設定をしていたのが思い出される。


「そんな金の工面で困ってるのに、なんで山登ろうと思ったんだろ?

 ましてや、学生のころに山登った経験もないのになぜ初めから…。」


本当に今更ながら、これは今でもそう思う。


コーチングについては年収だけでなく

山行においても高いレベルのゴールを求めていた。


「山登りにおいてプロレベルを目指そう」

「100歳でエベレストに登ろう」


そんなふうに思っていたのが思い返されます。


例によって、そのゴールを作った理由は、今でもわからない。


ではプロの登山家とはなんぞや?


正直それすらもわからないのに

山に登ろうとしている、実に無謀なことだ。


せっかくたくさん道具を買ったのにどう使えばいいかわからない。


しかしそこまで悩まなくても、なんとか講座自体はあるようだ。

山行用品を売っている店が開催している、

山行スクールのパンフレットをもらった。


「地図、コンパスの使い方講座」

「テントの使い方講座」


ーなるほど。こういうのに参加して勉強するんだな。


僕は用品店が開催している実技講座に参加することになった。


千里の道も一歩から。


ここから長い旅の第一歩がようやく始まるのだ、とー。

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