第12話 「復習をしない」ということ

山登り道具の使い方がわからない。


会社と家を行ったり来たりの日だけだと

どうしてもアスレチックに慣れ親しむ機会が

極度に少なくなるもの。


運動といってもせいぜい家と会社を行ったりする程度。


お金の話ばかりになるが、山行講座というのも

これまた費用が高くつく。


現地への交通費に加えて

実際に道具が必要な現地に行って講座を受けて

コンパスの使い方や地図の読み方を学ぶから。


「別に使わなくても山くらい登れるんじゃ??」


そういってタカをくくって遭難したり

何も知らないでいくわけにいかないから実践に参加した。


地図なんて読んだのは小学生以来のこと。

一体何が書いてあるのかわからない、

どう読んでもいいかさっぱりわからなかったのが思い出される。


脳から汗が出た記憶。


僕自身、学生時代に社会科の授業は

どちらかといえば得意な方だと思っていたのだけど

地図の読み方を山行で応用できるほど甘くはなかった。


というか一度習ったかもしれないが、もう忘れた。


山行講座に行ってコンパスや地図の読み方を習うが

地図の読み方やらを、平日の余った時間で

復習したわけでもなかった。


なにしろ会社の仕事では、山登りのための地図なんて使わないので。


しかし本当に山登りを愛しているのなら

山行教本を読むなり、教わった地図の読み方とか

コンパスの使い方の復習くらいはしただろう。


会社が忙しいかもしれないが

本当に好きなら土日以外でも目を通すはず。


最後の最後まで山に登るという意志がない、

何でもかんでも「会社が忙しい」と会社のせいにしていた。


今思えば、そのことにこの時点で気づくべきだったー。

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