エピソード35 結婚

レドは帰りにあるお店に寄り、帰路に着く…

家に帰るとすでにサヤは帰ってきているようだった。


「レ…レドお帰り…ご飯できてるよ!」


「あ…ああ…ありがとう。じゃあ先に食べるか。」


いつもなら喋りながら食べるのに、二人は緊張して無言になる。お互いプロポーズをどう切り出せばいいか模索しているのだ。先に食べ終わったレドは食器を片付け、一度寝室に行った。


「くそ…いざするとなると緊張するな…でもここで言わなかったら漢失格だ…!」


悶えている間にサヤもご飯を食べ終わったようで食器を洗う音がする。


「よし、言おう。お前ならやれるぞ…!」


レドは決心しリビングに向かう。


「あ、レド…話があるの。ソファーで待ってて…」


「奇遇だな。俺も話がある…先に言ってもいいか?」


「あ…うん。お先にどうぞ。」


食器を洗い終えた後、サヤはソファーに座る。


「それで…話ってなあに?」


「…………」


レドはひざまずきサヤの手をとる。


「俺はお前といて色々なことが変わったよ…価値観も…心も…なにもかもな…」


「うふふ…私とおんなじ…」


「それで…俺はこれからもお前と一緒にいたい…だから…」


レドは小さな箱を取り出し、開ける。それは指輪だった。


「どんなときでもお前を愛してる。結婚してくれ。」


サヤはあまりにも驚いて、しばらく返事ができなかった。

涙をポロポロ落としながら…


「あなたと一緒にいるのが私でいいの…?」


「俺が求めてるんだ…返事は…?」


「ふえぇ…いいに決まってるでしょ!結婚して!」


わんわんと泣きながらレドに抱きつく。


「ありがとう…これからもよろしくな…サヤ…」


「うん…ありがどおぉ…」


「ちょっと泣きすぎだぞ。俺は笑ってる顔が好きなんだ。ほら、笑ってくれ…」


そういわれると、サヤはにこりと笑う。それを見てレドは我慢できなくなり、思わずキスをする。サヤもそれを受け入れる。


「あ、指輪…つけてもらってもいい?」


「もちろん…サイズ合ってるといいんだが…」


指輪は美しい装飾が施されており、サヤの瞳と同じ色の宝石が入っていた。

レドはサヤの細い薬指に指輪を通した。


「綺麗な指輪…ずっと大事にする…ありがとう…」


「ところで…サヤの話ってなんだったんだ?」


「あ…それね…私もレドにプロポーズしようとしてて…まさか先にされるとは思ってなかった!」


「はは…そうか…そうだったんだな…やっぱ俺たちって似てるな。」


無事、レドのプロポーズは成功し二人は結婚することになった。翌日婚姻届を取りに行って正式に婚約を結ぶことにし、

その日は二人でベッドに潜り込み笑いあっていた。これからの幸せな新婚生活に胸をはせて…

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