エピソード22 デスゲーム
レドが目を覚ますと、そこはどこかの研究所の一室のようなところにいた。
「……くっ…サヤは……連れ去られたか…!畜生…」
その様子を謎の男はカメラで見つめていた。男は振り向く。そこにはなにかの装置に拘束されたサヤがいた。手足はもちろん、首まで拘束されていた。
「これを外せ!今なら蹴り一発で済ませてやる!」
「名前呼んでよ。僕コウヘイっていうの…君と同じで日本人のハーフだから。絶対あんな男より僕との方が気が合うよ…!」
「絶対に嫌だね!コウヘイとやら、何が目的でウイルスを作ってる?教えてくれるならしばらくは大人しくしてやるよ。」
強気で言うサヤにコウヘイは…
「そういうのいいからさぁ…早く僕に懐いてくんない?面倒くさいんだよ。そしたらあいつも今すぐ殺してやるからさ。」
ニヤリと笑うコウヘイにサヤは激怒する。
「レドに手を出すな!目的は私なんだろ?なにをして欲しいの?」
「単純に言えば僕の実験台になってほしいなぁ…それと玩具ね…僕飽きっぽいから頑張ってねー。」
そういい、サヤの頬をなでる。サヤは悪寒を覚える。こいつは本気で私をモルモットにするつもりだとわかった。
「ま、あいつにもサプライズは用意してあるから。」
そういい、サヤの首に一本の注射を刺す。
「うっ…ぐ…」
サヤは脱力する。体中をなにかが這い回るような感覚を覚え、意識を失った。
一方、レドは先へと進む。武器を取られていたのが痛手だったがレドも戦闘員だ。体術には自信がある。
「ここは何処なんだ…?なぜ本部が発見できなかったんだ…通信は…駄目か…」
一つ一つ確認しながらレドは扉を開ける。そこには最低限の弾とハンドガンが置かれていた。
「あくまでもデスゲームってことか…上等だ。やってやる…待っててくれ…サヤ…」
「はーいここで邪魔者レド君にサプラーイズ…僕が作った人形と遊んでやってよ。今手にいれた装備でさ。」
そういい、目の前の扉が開く。そのさきは広い、まさに闘いのために作られたような部屋があった。慎重にレドが進むと、奥の扉から…
「いだあぁぁい。だぁしでぇえええ。」
不気味な叫び声がする。レドは銃を構える。
そして扉が開くと…上半身が膨張し、腕は大きく歪み肥大化している人間が出てきた…
「!? 一般市民を実験台にしたのか…?許せない…!」
「それ失敗しちゃったんだよねー。だから殺しといてくんない?」
コウヘイの声が合図になり、化け物はレドへと向かってくる。
「くそっ…何をされるかわからない手前なにもできん…!」
レドは相手の攻撃を避け続け、防戦一方だった。
そして化け物はレドがコウヘイに見えているかのように攻撃してきた。
「ゆるざなぁぁい!わだぁぁしぃをあいしてるっていっだのにぃぃいい!」
「くそっ…悪く思うな…楽にしてやる…」
そういい、レドは銃のトリガーを引く。弾は頭へ命中し、女性は倒れた。
「うん。ブラボーブラボー…君も実験台にしようかな?先へ進んでくれ。」
拍手の音がスピーカーから聞こえてくる。レドはスピーカーを撃ち壊した。
「……絶対に助けるからな…サヤ……」
そういい、レドは先へとすすんだ…
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