第5話ー自分の気持ちー

すでに6ヶ月ー。すなわち、半年が経過していた。教育委員会に行ったのが4月だった。なんか荷物確認があったのが6月。うちの学校には夏休みはない。なので、10月になっているのだ。ずっと学校に行ってないが、俺の存在はいじめられっ子。もう学校には行きたくないや。



今日の任務は普通に殺すことだった。

任務に行った途端、俺は息を呑んだ。

「…!」

俺の父親だった。体に紐を巻き付けられ、一切動けないようになっているのか。なぜだ?俺の父親が殺される?自分の手で?いや、なぜ生きている?死んだはずでは?頭に疑問符が浮かび上がっている。

「どうした?琉魔」

「そうちゃ。どうしたのちゃ?」

俺にもわからない。過呼吸になり、どんどん加速していく。心臓の音がやけに聞こえてくる。息ができないためなのか声を出せずに、胃が痛くなってくる。そのまま俺はバランスを崩し、前に倒れてしまった。





「…うま!りゅ…ま!琉魔!」

ぱちっと目が覚めた。ここは?俺は?立ちあがろうとした瞬間、股間に死ぬような電撃が走った。

「っ…!」

とても痛い。気持ちいいを通り越してしまっている。何か器具を付けられているようだ。

「ごめんちゃ。外すね。」

瀬恋しかいなかった。ライズは?と聞くと

「どっか行ったよ。どこいるだろう?」



そんなことを話していたらだいぶ気が落ち着いていたので疑問を聞いてみた。

「なんで、俺の父親が、そこにいたんだ?」

その言葉を言い終えると、途端に胃が痛くなる。なんで胃なのかはわからない。

瀬恋は、事細かに、でもさくっと話してくれた。さすがエリートさん。

瀬恋の話をまとめると

1.嘘ついてた

2.お前の父は生きてる

3.お前のメンタルを試すためにやった

だそうだ。

「あなたは、なんで自分の父親を見て動転したの?考えてみてちゃ。」

「俺にもわからない…なんでなんだ?」

「あなた、父親を大事にしてたのかな?なら、あなたは「真の殺し屋」なんかになれない。出ていって構わないちゃ。あ、体調回復のためにしばらくはここにいてもらうけど。」

俺の父親はだいぶ前になくなったと聞いた。だから、会うことはないと思いながら生きていた。なのに、なのに。裏切ったのか?俺を…

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