第48話 弟と妹と 顔合わせ ①

午前11時前。

某ターミナル駅直結な商業ビルの高層階のレストラン入口。

昼前ということもあり、人影はまばらだった。


「何でお前がっ!」

「何でアンタがっ!」


そんな中で、意外な人物と遭遇した。

ここでお前と会えるのは、嬉しいぞ?

でも、今じゃない。

というよりも、今お前の相手をしている暇はない。


「奇遇だな。お前もここに用事があるのか?」


「奇遇ね。アンタこそ、ここに用事があるのね?」


普段着でと言われて来たけど、どう見ても普段着で入っていいような門構えではない。ジーパン辞めてシャツにジャケットに変えて、靴も気合を入れて本気で良かったと思った。

コイツに情けない格好を見せなくて済んだのもな。

それよりも、コイツのワンピースとハイヒール姿、初めて見たぞ!

立ち姿も様になってるし。

お化粧まで気合入ってるし。

やれば出来るんじゃないか。

惚れ直し…………………………、いや、やめとこう。



※※※※※※※※※※



午前11時前。

某ターミナル駅直結な商業ビルの高層階のレストラン入口。

昼前ということもあり、人影はまばらだわね。


「何でお前がっ!」

「何でアンタがっ!」


そんな中で、意外な人物と遭遇したわ。

ここでアンタと会えるのは、嬉しいわよ?

でも、今じゃない。

というよりも、今アンタの相手をしている暇はないの。


「奇遇だな。お前もここに用事があるのか?」


「奇遇ね。アンタこそ、ここに用事があるのね?」


普段着でと言われて来たけど、どう見ても普段着で入っていいような門構えではないわね。パンツ辞めてワンピースとハイヒールに変えて、本気で良かったと思った。

コイツに情けない格好を見せなくて済んだのものね。

それよりも、アンタのシャツとジャケット姿、初めて見たわよ!

革靴も、ピカピカのバリバリだし。

髪型まで気合入ってるわね。

やれば出来るんじゃないの。

惚れ直し…………………………、いや、やめときましょう。


「………………………………………………」

「………………………………………………」


気不味いっ!

顔を見るのも恥ずかしいわね。


「綾辺様と砥部様ですね?」


「あ、はい、そうですが。」


間抜けな返事をしてしまった。

格好いいウェイター?に声を掛けられて、二人で呆けてしまった。

それよりも、この時点で、気が付けよ私と、後になってから本気で思ったけどもう遅かった。

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