第38話 転落 ③
前書き
残酷な描写があります。
お話の本筋とは関係ありませんので、苦手な方はスルーしていただければ幸いです。
25話の後のエピソードになります。
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『鈴木さん、気が付いてますか?』
由紀さんと本屋に立ち寄って、駅改札口に送る途中。
耳の中の骨伝導イヤホンと口中のマイクで、慣れれば誰にも悟られずに通話が出来る。
鈴木さんと呼んではいるが、恐らくは仕事名、偽名だろうけど。
『はい、バッチリと追尾中デスヨ〜?』
少し前から、関谷に尾行されていた。
『排除、出来ますか?』
『ん〜、お安い御用で。でも、砥部さんなら自力で誰にも気付かれずに対処出来そうな相手ですよね?』
『お見合い相手とデート中なんだ、出来る出来ないの問題じゃないんだが。』
『了解です。何か仕掛けてきたら排除でよろしいですね?』
『それで頼む。』
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警護対象者である砥部氏からの指示で、尾行者の排除に動き出しましょうか。
ターゲットは今、砥部氏の先回りをして非常階段脇の柱の陰で待ち構えているようです。
右手には、蓋が開いたガラス瓶の様なものを握り、タイミングを計ってる様子。
多分だけど、強酸性か強アルカリ性の液体でしょう。
防犯カメラをハッキングして別の場所の非常階段を映させておいたところで、ターゲットが手を振り上げて駆け出そうとしたので私お得意のワイヤーを投げつけます。
無色透明、伸縮自在、意のままに操れますから彼の右手の動きを止めて瓶の中身を彼の頭から振りかける位訳ありません。
ワイヤーの先で喉元のツボを突いて声を出せないようにするくらいは容易いですから忘れずにやっておきます。
あとは、明日のニュースにならないように手配するだけですね。
『報告します、排除完了しました。』
『ありがとう。』
今日も、日本は、平和です!
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良かったら覗いてみてください。
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この二作品、それぞれ閲覧数が全く伸びないので、このままだと強制終了するかも?
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