第26話 業務連絡 ④

最後は幸せな気分で由紀さんを駅改札で見送り、当然まだ父は帰っていない自宅に帰り着きため息一つ。


気を取り直して、チャットルームにログイン!


『トーさん、お帰りなさい。』


「……………………『ラーちゃん』か?」


『何よっ!その残念そうな反応は!』


「あ〜、ごめんごめん、つい、本音が。」


『……………………まあ、いいわよ。新作、確認したわよ。基本、書籍化の方向で進めるから、お直しお願いねっ!』


「まぢ?」


『マヂ!でも、キャラは全然駄目だからほぼ全入替えになるわよ。』


「キャラか〜、一番苦手なんだよな〜?」


『こんな時、「まおー」が居ればな〜っ?』


「ん、呼んでおくよ、明後日でいいかな?明日は『ユーちゃん』と会うから。」


『……………………えぇえぇっ!呼べるのっ?』


「?呼べるよ。同僚だし。」


『……………………早く言ってよ〜っ!』


「言ってなかったっけ?」


『聞いてないっ!』


『トーさん、ラーちゃん、ただいま〜っ。』


「ユーちゃん、おかえり〜、待ってました〜っ。」


『待たれるのは、初めてかも?』


「そうかも?」


『お二人さん、私の話は後にして、お先にどうぞっ!』


「では、お言葉に甘えて、ユーちゃん、お見合い無事に終わりました。いい雰囲気で終われました。」


『私も無事に終わりました。明日、お返事すると伝えて終わりました。』


「明日、何処でお会いしますか?」


『都内なら、お任せで!』


「新電波塔タウンの、水族館入口前は、如何ですか?」


『オッケーで〜す。時間は?』


「10時でいかが?」


『承知しました。』


「万一の連絡先を、僕は090-☓☓☓☓-☓☓☓☓」


『私は、080-☓☓☓☓-☓☓☓☓』


「何か目印を?」


『無しで!見つけて下さいっ?』


「いいですね〜、一発でみつけたら、ご褒美くださいっ!」


『ん〜、考えときます。』


「ラーちゃん、もう何にも手に付きそうに無いから、またあしたね〜っ。」


『右に同じ!』


「………………………………あんた達っ、後で埋め合わせしてもらうわよっ!」


「りょ!」

『リョ!』

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