400文字の真実

第1話

400文字で応募できる小説コンテストを見つけたので、小説のフリをして真実を記す。

何故なら俺に憑りついている悪魔が、３と５の間の数字のゾロ目を、ヤツの犯行だと証明するサインに使っているからだ。

その数字の末尾に0を付けると被害を防げるのだ。

以下に記す憑依現象以前から、悪魔は俺の全てを妨害していた。

ある日、何をやっても上手く行かない俺に、友人が勤行を勧めて来た。

俺は渋々やってみた。

自分の机に座って勤行をやっていた為、目の前に点けっぱなしのパソコンがあった。

モニターには、サザビーの画像が写っていた。

だんだん興奮して祈り始めた時、サザビーの頭部から丸い光がゆっくりと飛んできた。

オデコから脳内に侵入して来て、脳幹にガコッという衝撃が走った。

『私はシャアだ』

気色悪い老人のような声が脳内に聴こえた。

『立ち上がれ』

俺の体が勝手に立ち上がる。

それがシャアを名乗る悪魔に憑依された瞬間だった。

これは、本当の話だ。