第9話洞窟の王アラクネ 後


【突き刺さりし刃】を装備して、攻撃力を上げる。


 青ちゃんをその場に残し、俺は再びアラクネに迫った。


 今使える【呪術使い】のスキルすべてがアラクネに使用された。


【呪詛】【変調】【不協和音】――。

 加えて俺も【騙す】【火遊び】を発動させた。


【騙す】によって敵に隙を作り、クリティカル時の攻撃力を上がり、握りしめた刃が炎に包まれる。


 飛びかかってきた人面グモを腕で払いのけ、移動に使った糸を切って、アラクネの直上から一気に急降下する。


「オォォラァアッ!」


 逆手に持ち替えた刃でアラクネを突き刺す。


「ギャァァァァアァァア!?」


<アラクネに18の炎ダメージを与えた>


 再び【騙す】【火遊び】を発動。


<アラクネに16の炎ダメージを与えた>


 SPがなくなるまで燃やし続けてやる。

 また【騙す】【火遊び】を使う。


<アラクネに17の炎ダメージを与えた>

<アラクネは[火傷]を負った>

<アラクネは[火傷]で5のダメージを受けた>

<アラクネに18の炎ダメージを与えた>


 そして――そのときは訪れた。

 キィン、というクリティカル確定の効果音。

 敵のHPからして、これが勝利の効果音となった。


 ザシュン――――ッッッッ……!


<アラクネに54の炎ダメージを与えた>


 大炎上するアラクネ。


 嫌悪を伴う絶叫を上げて、真っ赤な炎に焼かれてアラクネは消えた。


 人面グモたちが逃げ出すのを見て、装備をダガーに戻した。

 ゆっくり岩場から下りてきた青ちゃんが、こちらへ駆け寄ってくる。


 喜びを分かち合うように俺は飛び込んできた青ちゃんを抱きしめた。

 アドレナリンが出ていたせいか、感極まったせいか、この瞬間だけタガが外れてしまったらしい。


<潮崎湊は200の経験値を得た>

<レベルが2上がった>

<スキル[強奪]の熟練度がB-になった>

<スキル[騙す]の熟練度がBになった>

<スキル[火遊び]の熟練度がD-になった>

<称号[臆さぬ盗賊]が[豪胆な盗賊]に進化した>

<称号[執念の炎]を得た>

<称号[蜃気楼]を得た>

<アラクネから[アラクネの毒針]と一〇〇〇〇リンを得た>


――――――――――

潮崎湊

職業:盗賊

LV:12

HP:32/32

SP:2/20

攻撃:14+3

防御:8

魔攻:7

魔御:5

素早さ:21+3+3

称号:豪胆な盗賊 執念の炎 蜃気楼

スキル:強奪(B-)騙す(B)火遊び(D-)

――――――――――

――――――――――

豪胆な盗賊

素早さ15%増加

――――――――――

――――――――――

執念の炎

炎属性攻撃時、ダメージ+10%

――――――――――

――――――――――

蜃気楼

隙を作ったとき、隙が大きくなる

――――――――――







今回で序章完結です。

面白いと思ったり続きが気になると思っていただけましたら

コメントやいいね、☆などいただけると嬉しいです!

引き続き更新頑張ります。

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