忸怩! 明かされた敵の正体!(4)
――――翌朝。
「あいさつにいくぞ」
出勤早々、
「失礼します」
「……どうぞ」
扉を開くと、正面の机で
くっきりした目鼻立ちがショートのウルフカットに
「所長。お客さま対応部の新人をご紹介に上がりました」
めずらしく、
「
美和は
「
「申し訳ありません、お母さま」
「……よろしい」
笑顔でうなずいたところを見ると、さっぱりした性格のようだ。
「――報告書はざっと目を通しました。
肝心のときに留守して悪かったわね。あなたの対応はよかったと思います」
「ありがとうございます。一点、記載しなかったことがあるのですが」
「なあに?」
「所長のお留守中に、翔也伯父さまがお見えになりました」
「役職名禁止。
……ほっとけばいいわ。返済は
だいたい本家だって、あんな人に大きな案件なんか任せやしないわよ」
なかなか手きびしい。
空気がやわらいだところへ、ノックの音。
「エ、遅くなってすいません。
「どうぞ」
「失礼します」と入ってきたのは、うだつの上がらない作業服姿のおっさん。
頭髪が薄く、エラが張って、鼻が低く、その下の溝が長い。まるで浦沢直樹が描いたサル顔の日本人キャラ。
「こいつぁ失礼いたしました。また出直しましょうか」と汗マークを三、四個飛ばしたが、美和に「社長、このままで結構ですよ」といわれ、
「へぇ。それでは」
とかしこまった。
「エー、ご報告いたします。いままでにアレした二体のロボットなんですが、そのォ……、
フレームは【ゴダイヴァ】と同じです。
使ってるのも、例のジェネレータでした。
所長さんが以前おっしゃっておられたとおりでございます」
――――どういうことだろう?
【ゴダイヴァ】を設計したのは、
その同じ人物が、【敵】ロボットを造ったのか?
そして、美和はそのことを知っていたというのか?
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