第26話 タイミング
ちょうどお風呂から出て、自分の部屋で明日の準備をしていたところにスマホが鳴った。
登録のない番号。
でも、数字の並びになんとなく覚えがあって電話に出た。
「未来ちゃん? 大原です」
「こんばんは」
「良かった、出てもらえて」
「ちゃんと出ますよ」
「今少し話せる? って言っても僕の方が途中で切らなきゃいけないかもしれないけど」
「お仕事中ですか?」
「一応休憩中。でも休憩してても寝てても呼び出しがあったらそっちが優先だから」
「大切なお仕事ですよね」
「未来ちゃんもそうなるよ」
「……今でも毎日いっぱいいっぱいなのに、これを仕事にするのって勇気がいることですね」
「遊べる時にバカみたいに遊ぶんだよ」
「この間楽しかったです」
「あのさ……」
電話の後ろで何か放送がかかっているのが聞こえた。
「行かないと。またね」
「はい。気をつけてください」
「ありがとう」
大原さんが何か言いかけたことより、気になったのは眞白さんも出動するんだろうか、ってことの方だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます