第1話 仕事道具あれこれ
私が最初にお世話になったお店は、SM店まではいかないまでも「ちょっとハードなプレイができるお店」というのを売りにしていたので、そのためのさまざまなコスチュームや大人のおもちゃが用意されていました。使ったことのないものばかりだったので興味津々だったのを覚えています。
コスチュームは毎回指定がある度に男性スタッフから手渡し(毎回使用後に洗濯)、大人のおもちゃは女性一人一人専用のものが用意されていました。これらのシステムはお店によって多少異なるようです。
例えば私が好きだったコスチュームの一つは「亀甲縛り」です! 文章で説明するのが難しいのですが、本物のロープを使ったものではなく、赤色か黒色のゴムでできていて、スクール水着を骨組みだけにしてみました、みたいな(分かりにくい)。全然体に食い込むものではなく、ワンタッチで着られる“なんちゃって亀甲縛り”でした。それでもおっぱいが目立つので、とってもエロくて良かったんですよね。Amaz○nで「亀甲縛り」と検索したら出てくるので、気になる方は検索してみてください。
それと「ノーパンストッキング」ですね。お客様が自由に破いてよいもので、ドMの私にはそれがとても楽しかったんです。私は濡れやすいので、プレイが進むにつれストッキングが濡れていくのも、我ながらエロいぜ!と思っていました。たまに全然破かれずそのまま脱がされる時があって、心の中で拍子抜けしていました。
反対に、私が大嫌いだったのは「三つ穴レオタード」です。これがですね、スケスケ素材で三つ穴が開いているレオタードなんですけど(おっぱいと股間で計三つ)、コントの衣装みたいですごくナンセンスなものだったんですよ……。おっぱいの位置とサイズが穴に合わないし……。
お客様とご対面する前に、男性スタッフから電話でオーダー内容を知らされてノートにメモする、という行程があるのですが、この時点で「コスチュームは亀甲です」と言われると「相性の良いお客様かも!」と喜んでいましたし、「三つ穴レオタードです」と言われると「センスが悪いお客様なのでは……」と警戒していました。
と言っても、必ずしもその第六感が当たっていたわけではなく。私が慣れていなかったように、こうした衣装に慣れていらっしゃらないお客様もおられるわけですので、「見たことなかったから試しに頼んでみた」という場合もあって、「すごい衣装ですよね!」という話で盛り上がることもありました。
それを考えると、お客様は嬢のコスチュームの好みなどあまり気にせず、自由に選んで楽しんでいただけたらと思います。
大人のおもちゃもさまざまなものが用意されていました。ピンクローター、柄付きローター、電マ、バイブ、などなど。これらは枕元に並べておいて、自由に使ってください、という形を取っていました。
大人のおもちゃは一応全般的に好きなんですけど、その中で私が苦手だったのは「柄付きローター」です。これは女性器の外側に当てるだけのものなんです。でもお客様によっては中に入れるものと勘違いされていらっしゃる方がおられて、それが本当に嫌でした……。なのでお店の人に黙ってこっそり隠していました。
柄付きに限らず、ローターというものは基本的に中に入れて使うようには設計されていないんです。風俗店をご利用のみなさま、そこのところご注意くださいね。大人のおもちゃは正しい使い方で楽しく遊びましょう!
検索しながら書いていたら、亀甲コスなどプライベート用にも欲しくなってきました。前作で彼氏と称していた男性は、今や私の旦那です。買って旦那に遊んでもらおうかと思います。ちなみに旦那はSなので亀甲縛りは好きなほうです。
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