第12話 お見舞い
崇は、足を骨折し、病院のベッドにいる。
退屈であった。
そんな、病室に、母 山田鈴がお見舞いにきた。
「母さん!別にいいのに!」そんな言葉を言い終わる前に、山田鈴は、見る見る緑のエイリアンに姿を変えた。
「山田、大丈夫か?」
そう言って、傘と大宇宙教則本を病室に置く。
崇は、「お前なんかたくらんでないか?半年後に俺が死ぬ為の準備が何かか?」と不服そうである。
エイリアンは、「そんなことはない!ほら、〝毎朝新聞〟来たぞ、暇つぶしに持ってきた。」
と新聞を無造作に投げた。
崇は、不満ながらも、新聞に目を通した。
パラパラとめくっていると一つの広告に目がいった。
〝藤村製薬の精力増強剤 スッポンポン CM出演カップル募集〟である。
崇は、エイリアンに「おい!これ見てみろ!オーディションだ」と見せた。
エイリアンは、「いいんじゃないか?でもカップルって書いてあるぞ」
崇は、「そっか!無理だな?」
とその時部屋のドアにノックがあり、
エイリアンは、すかさず、母に姿を変えた
「大丈夫?山田くん?」と筒井佐知が現れた。
崇とエイリアンは、『いた!』と顔を見合わせた。
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