第2話 剛太1
俺の名前は秋月剛太。丸の内小学校の6年生だ。
俺は身体を動かすのが好きで勉強は嫌いなんだけど、学校がなくなり、日本が無くなることになって、もっと勉強しておけばよかったと思っている。だから、酒井先生が出した変な宿題をやることにした。この宿題をすることで俺が生まれた国である日本のことを少しでも知っておきたい。
俺の家は4人家族だ。お父さんとお母さん、そして、弟がいる。
お父さんはとお母さんは畑で野菜を作ったり、海で魚を釣ったりして食べ物を用意してくれる。意味はわかんないけど、自給自足の生活らしい。
外で働くことが多いからお父さんとお母さんは日焼けしている。最近は日差しが強いので皮膚が痛いと言っていた。だから、僕は薬草を取ってきて湿布を作って貼ってあげている。とくに冷やした湿布を貼ると「気持ちいい」と言ってもらえるのが嬉しい。
小学生になった頃から周りの人が減ってきた。そして、学年が上がるにつれて同級生が減っていき、それによって通っていた学校は他の学校と合併して3回ぐらい登校する場所が変わった。
同級生の多くは日本はもうダメだから海外に引っ越したらしい。
あるとき、父さんに「うちも引っ越さないの?」と聞いてみたけど、「うちは畑があって、動物も飼ってるから無理だ」と言われた。たぶん、日本が無くなってもここに住み続けるんだと思う。
そうだ宿題をやらなくちゃ。俺は日本の夏について調べてみた。
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