第5話〜いざ行かん労りの地〜

えっと…おー、年季入ってていい感じ。さすが老舗だな…部屋も思ってたより広いな、2人でも十分すぎる。さてと、本題に入りますかね。

……温泉…温泉っと。

あやっばえぐすぎないか。すげー広い。しかもこんな種類の温泉あったら迷子出ちゃうんじゃないの。部屋も部屋でちゃんとしてるし、何より混浴もあるから普通のとk…

…ん?

…『男子風呂、女子風呂のみならず混浴もありますゆえ、ぜひお楽しみください』

…混浴…混浴!?

あかん。SAN値がもたないったらありゃしない。…いやでもワンチャン春華さんと………

いやあかん。ここで引かれたら自分はもう終わりだ。…普通の風呂で普通に体癒すか…

コンコン

「涼太くんごはんできたよー」

あ、もうそんな時間か

「はーい」

1人で悶々としてたことを情けなく思いつつ、今日もまた女神…春華さんが作ってくれる料理を食べるためリビングに向かった

-翌日-

………………くぁっ…はぁー……何時だろ今…7時49分…なんとも健康的な起床時間なことで…よし二度寝二度寝…二度寝が最高の至福だよ、うん……………………

(そいや今日何時出発だったっけ。まぁいいや。あとで春華さんにきk)

ジリリリリリリ!

アァァァァァァァ!

しまった!忘れてた…気合い入れて早めにアラームかけといたんだ…鼓膜が…あぁ……今ので完全に目覚めちゃったよ。もう起きるか

「あ、涼太くんおはよ。今日早いね」

「えぇ、アラームを早くかけすぎたので…」

「あははっ!たまには早く起きてもいいじゃない?あ、机拭いてくれない?」

起きてリビングに向かうと春華さんは朝食の準備をしていた。指示通り机を拭くと、ふとあられもないことを思った

───もし結婚したら、こんな感じなんだろうな…そうなると今から行く旅行は新婚旅行みたいな───

って、何考えてんだ僕は。ただの里親里子の関係なんだ。今はそれで充分…

そう考えていると、いつの間にか完成した朝食が来た

あぁ、できたんだ朝ご飯。にしてもこれまた美味しそうで。さて、食べますか

「いただきます」

「はい、召し上がれ」

あー…ほんっとにうまい…こんなんが毎日とか最高だわ…どこからこの技術を学んだんだろ………

「ご馳走様でした。今日も美味しかったです」

「ありがと。なんかリクエストあったら言ってね。あともう少ししたら出発するからさ、準備終わらせといて」

「はい」

自室に戻り、残りの時間がすぎるのをただ待っていた

…あーあ。暇だ。やることない…課題するか…英語にしよ、ぱっと見楽だったし

………んと、次の下線部のitの内容を具体的にして日本語訳せよ?…めんど…本文の下線部はここで?itは前後の部分を見ればいいか………文脈的にitはこの部分だよな…となると日本語訳はこうか。はい、次…次の( )に入る英単語をかけ…えーと、( )の前に名詞があるから( )は動詞か…最後にtommrowがあるから未来形の形に…で…

コンコン

「涼太くん準備できた?」

あー、もう出発か

「はい、もうすぐ出ます」

「先に車行っとくから来てね?」

「分かりました」

勉強道具を仕舞い、荷物を持って勢いよく部屋を飛び出した

よし、自分を労わりに行きますか!

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