第8話
「ところで、今日はどうしたの?わざわざアークくんから通話してくるなんて……もしかして、私に会いたくなった?」
きゃっ!なんて可愛らしく頬に手を当てる師匠。うーん……確かに、なんか久しぶりに顔を見たら会いたくなってきたな。
「そうですけど、師匠に少し頼みたいことがあって」
「アークくんが私に頼み────まって、いまそうって言った?」
言いました。でもそれは本題じゃないので今はスルーで。
「この学園に入学する前、次代の英雄候補だと言われて、一緒に訓練の様子見に行った俺と同年代のSランクいるじゃないですか。少し、アイツに手解きをして貰えないかと」
「待ってアークくん。私今、ちょっと冷静を欠こうとしているわ」
「忙しいのなら、近々暇のある時でいいので────」
「私は今、冷静を欠こうとしています」
「────うっす」
画面ドアップで映る師匠の姿に、思わず口を噤む。おかしい、画面越しのはずなのに圧を感じる。
「………………結婚する?」
「どうしてそうなったんです?」
昔だったら首を縦に振っていただろうが、今の俺はリオーネにゾッコンなのである。告白する気は無いけど(ここ重要)。
というか、師匠まだ付き合ってる人いないんだ……。こんなに可愛らしい人なのに。
「そもそも、師匠はお付き合いしている人はいないんですか?」
「いるわけないでしょ」
「なんでですか?師匠は可愛らしいし、綺麗だし、料理上手だし、強いし」
めちゃくちゃ優良物件でしょ。逆になんで居ないのか不思議に思うレベル。かーっ、軍にいる人達は見る目がないなぁ。
「ライオネル師匠は?」
「あの魔法バカなんて論外。こっちから願い下げだし、私はアークの方が好き」
「う、うっす……」
ライオネル師匠────本名ライオネル・レオンハート。俺と同じ金髪の髪で、碧眼のものごっついイケメンで、魔法を教えてくれた師匠。
外見しか知らない女性隊員には人気がものすごく、ライオネル師匠ともう一人の人で人気が別れているらしく、二大巨頭と呼ばれているらしい────が、口を開けば女性に対するデリカシーがない(回想のゴリラ発言などなど)ので、師匠二人には嫌われている。
俺個人の意見で言えば、気のいい兄のような人なので、そこまで嫌ってはいない。
ところで師匠。あまり多感な時期の男子にそのようにストレートな言葉はあまりにも毒です。やっべぇ、めっちゃドキッとした。
話が脱線してるな。本来の目的に戻そう。俺の心臓の高鳴りを抑えるためにも。
「ごほん、それで本題に戻りますが────」
「ふふっ、照れてるアークくんも可愛いね」
本題に戻らせて!!!!!!!!
「次代の!英雄の!手解きを!して欲しいと思ってるんですが!!!来てもらうこと可能ですか?」
「来るって……学園に?」
「難しいなら機関に行っても大丈夫ですが」
「いつぐらいに?」
「出来るなら近々がいいですね」
「ん~………」
ちょっと待ってね、と言い暫し画面から離れてどこかへ行った師匠。予定でも確認しに行ったのかしらん。
暫く待っていると、部屋の奥から姿を現し戻ってきた師匠。
「今ちょっと確認してきたんだけど、明日から一週間程休みになっていたわ。だから大丈夫よ」
「休みにですか。タイミングが良かったですね」
それはそれはラッキーだ。ならワンチャン、ライオネル師匠達も呼べるか……?
「師匠経由で、あと二人の師匠も呼べますかね。出来るならボッコボコにして欲しいんですけど」
「んー……どうだったかしら……確か、魔法バカとアリアちゃんは普通に任務が入ってたような……」
それだったら厳しいか……。師匠だけでなく、あの二人も呼んで、ユウラシアをボコボコにして強くしてもらおうと思ったんだが……それだったら無理に呼ぶのは仕方ないか。
「師匠は大丈夫なんですよね」
「うん、私は大丈夫。だから学園にお邪魔するね」
「分かりました。明日は俺が迎えに行きますので、午後の四時半くらいに校門で待っててください」
「はーい。久しぶりにアークくんに会うの、楽しみにしてるね」
「はい。俺も楽しみにしてます」
「それじゃ、また明日~」
笑顔で手を振り、通話を切った師匠。そしてすぐさまユウラシアへとメッセージを送る。
いつもより、少し明日が楽しみになってきたな。
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昨日は眠過ぎて、八時に寝ちゃったの。だから朝投稿出来なくてごめんね。
でもほら、このように投稿出来たから許して
久々にモン○ンワールドやるべ。高いランクのゴリ押しでクエスト手伝お
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