第5話

 ドパン!と決してハンドガンからならないような豪快な音が響く。その瞬間、秒速7キロの超高速の弾丸がきれーいにユウラシアの額を撃ち抜いた。


「いっ────たくない!?」


「当たってもまっっっったく痛くない虚仮威こけおどしの練習弾だ。安心して、存分に当たりたまえユウラシアくん」


「安心出来ないよ!全く視認できなかったんだけど!?」


 だから、それを見切るための準備運動だっつってんじゃん。


 ちなみにだが、この練習弾にはありったけの回復魔法が刻印されているので、『痛い!』と神経が感じる前に癒しているから全く痛くないというカラクリだ。


 俺だってこの訓練乗り越えてここに立ってるんだ。大丈夫大丈夫。俺がこの弾見切れるようになったのにかかった時間は三ヶ月程度だけど、君なら五発くらい撃ったらちょっとは目で追えるようになるから。


 ドパン!ドパン!ドパン!ドパン!


「うっ……ちょ……いた……くないっ……!ぺっ!?今口に入ったよ口に!なんかちょっと甘い!?」


 口に入っても大丈夫なように設計してあるからな。安心安全三洋ペ○ント。


 ドパン!


「っ!────ぶっ」


「おっ」


 今ちょっと避けようとしたね。額のど真ん中を狙ったのだが、少しズレた。


「なんか見えた?」


「ほんとーに、ちょっとだけ見えた気がする」


「よーし、その調子だぞー。これが見切れるようになれば、大抵の攻撃は避けれるようになるからな」


「なんかちょっと希望見えてきたかも」


 流石、強化学習体ということか。ユウラシアは、今も無意識の内にこの銃の性能を学習し、その体に反映させている事だろう。


 銃口を少し下げ、左肩を狙い引き金を引く。


「うわっ……とと」


「…………」


 太もも、右手、脇腹と三連続で撃つ。


「よっ……おっと……だいぶ慣れて────おぶっ」


 ……いや早いて。三発目は当たったけど、もう殆ど避けれてるじゃん。俺の想像以上に学習するスピードが早い。


 この調子なら、もう模擬戦に移ってもいいか。


「よし、ユウラシア。模擬戦やるぞ。ルールは相手を怪我させないレベルならなんでもありだ。魔法も、銃も使え」


「わ、分かった」


 銃を構えるのをやめて、左手に剣を出しておく。夫婦銃は使わない。


 あれは迂闊に使うとヤバイからな。


「エイリ先生ー!合図お願いしていいですかー!」


 観客席にいるエイリ先生に頼むと、こくんと頷いてくれた。別に俺が出してもいいのだが、こうした方がいいだろう。


 観客席から、ジャンプ一つで俺とユウラシアの間に立ったエイリ先生。それを見て、俺とユウラシアが各々と戦闘の構えをとる。


 俺が右手の銃を相手に構えたままの状態で、左手の剣はプラーンと何をするのか読まれないようにぶら下げている状態。


 ユウラシアが、未だにメイン武器であるマシンガンを俺に構えている。


「それでは────始めっ!」


「!」


「っ、はやっ……ぶな!」


 ガン!と俺のかかと落としをマシンガンを横にしてブロックしたユウラシア。そのまま間髪入れずに顔面に向かって二発ほど撃ったが、横に動くことで躱された。


「もうその速度はだいぶ見切れるようになったよ!」


「なら、こいつはどうかな?」


 剣に魔力を流すと、キュィィィィィン!と超振動が発生する。ぐるん、と空中で魔法による重力制御を行いながら回転し、そのまま超振動ブレード切り込む。


「あっぶな……本当に危ない……っ」


「……今の一瞬で、仕組みを学習し、そのマシンガンに直接超振動を付与したか」


 だがしかし、ユウラシアは機関特性の超振動を見ただけで学習、理解して更には応用までやって見せた。










「………え~~~~~何アレ」


 観客席にいたレイルは、数秒で行われた二人の応酬を見て堪らず声を上げた。


「見える?シアンちゃん」


「いえ全然全く。私には、一瞬でアークさんが移動したかと思えば、いつの間にか剣で斬りかかってました」


 二人は、暫く顔を見合わせるとじとーっと横に座っているAランクズを見つめ始めた。


「……一応言っておくが、俺は辛うじて見えてるだけだぞ。説明しろと言われても無理だ」


「以下同文です」


「私はギリギリですね。だからといって、アークさんに相対できるかと言われれば無理ですけど」






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あまりにも戦闘シーンが下手くそすぎる事に低評のある作者。

キュィィィィィン!のとこ、棒ゆっくりポ○モン解説動画で、ちょうどアル○ウスが出てきたから、その鳴き声にしか聞こえなくなった。

今更だけど、500キロはやりすぎだよな。後で修正するかも。

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