第11話

「ふぅ……」


 なんかとんでもないこと言ったような気がするが、一通り今まで思っていたことを言えたので何だかスッキリした。


「~~~っっっ!!!」


 目の前でリオーネが顔を真っ赤にさせ、両手で覆っており、物凄い速さで顔を横に振っている。ぶっちゃけ、ほぼ無意識だったため、何を言ったかは覚えていない。


「とりあえず、これからはあまり自分のことを卑下しないこと。分かった?」


「わ、分かりました………」


「もし次自分を悪く言ったら、またこれやるから」


「そ!?それは勘弁してくださいアーク様!私……私、もう心臓が持ちません……っ!」


「じゃあもう自分のこと悪く言わない?」


「い、言いません!」


「本当に?ちゃんと俺の目見てから誓って」


「っ!」


 顔を覆っている手を掴んで、顔を見ようとするが……珍しく抵抗されてる。


「あ、ちょっ、こら!ちゃんと俺の目見て言いなさい!」


「今は勘弁して下さいアーク様!」


 手を顔から剥がすことには成功したのだが、顔は伏せてるし、手も俺の手から逃げようと力を込めている。


 ちょっ……本当に珍しいな!?普段だったら手を握った瞬間花が開いたような綺麗な笑顔を見せるのに!


「ほら」


「……っ」


 ようやく、リオーネの両手を片手で拘束出来たので、フリーになった手で頬に手を添え、顎をクイッとして持ち上げた。


「…………ワァ」


「~~~~~!!」


 顔は完全に真っ赤になっており、恥ずかしさからか、目尻には涙も浮かんでおり、口は真一文字に結ばれている。


 ────端的に言うと、物凄くエロくて、加虐心を煽られた。思わずちい○わ見たいな声が漏れた。


「……はい誓って」


「アーク様の鬼!!!」


 ごめんて。


 その後、リオーネの口から『もう自分のことを卑下しません』宣言を聞き、甘やかしまくってメンタルの回復に努めたあと、目的の銃探しへ。


 あくまでも、リオーネは魔法主体の戦い方だ。銃には魔法を当てるための牽制目的としての役割を果たしてもらいたいため、なるべく速度が速いやつがいい。


 だとすると────これかな。


「リオーネ」


「わっ、わっ」


 棚から一つのハンドガンを手に取ってリオーネへと投げ渡す。突然投げ渡され、一度お手玉したがキチンとキャッチ。


「……あの、先程も思っていたのですが、銃ってそんな投げても大丈夫なのですか?落としたら壊れてしまうのでは?」


「大丈夫大丈夫。あの人もしょっちゅう投げてるし」


 なんなら、あの人壁に立てかけてるスナイパーライフルとかミニガンとか投げて飾ってるから。あと、その程度じゃスミスさんの銃は壊れんよ。


 銃を渡し、店の奥にある射撃場へ。


 リオーネに渡した銃は、スミスさんオリジナルの『グングニルプロト』という普通のハンドガンよりかは一回りほど大きい銃だ。


 少しばかり大きくすることにより、銃の反動を抑え込み、近接よりも力が劣る魔法使いでも扱いやすい銃として、一定数に人気だ。


「ここの使い方を説明するぞ。その銃をこの装置に置いてくれ」


「はい」


 俺の指示に従い、リオーネが箱型の装置に銃を置く。


「その装置は、銃の情報を読み取り、その銃に適した弾を自動で調べ、持ってきてくれる優れものだ────ほら」


「まぁ!」


 銃の隣に、弾が合計八発入るマガジンが転送されてきた。


「それじゃ、ひとまず軽くレクチャーしよう。まず、銃を撃つためには弾を込めなくてはならない」


 装置から、銃とマガジンを手に取り、リオーネに分かりやすく見せる。


「ここに、リロードの時に使用するボタンがあるから、ここを押して空のマガジンと弾が入ってるマガジンを入れ替える。今回は中には何も入ってないから、はめるだけだな」


 グリップ部分の下から、マガジンを入れる。これでリロードは終了。


「次に、安全装置を外す。これを外しとかないと、弾が発射されなくなるからな。そして、この銃身上部分がスライドするから、ここを引いて弾を装填する」


 ガシャン!と音を立てて弾が無事に装填されたことを確認。軽く右手で構え、向こうにある的へと照準を向ける。


 とりあえず……ま、真ん中でいいだろ。リオーネにいいところ見せたい。


「狙いが無事に定まったら、後は引き金を引くだけだ」


 パァン!と手に軽い振動を与えて、銃弾は飛んでいく。向こうにある的を装置で操作してからこちらへと寄せた。


「お見事です。さすがはアーク様」


「ま、これくらいは当然か」


 弾は綺麗に的の真ん中をぶち抜いていた。銃自体は子供の頃からぶっぱなしてきたからな。この程度だったら別に見なくても当てられる。


「それじゃ、次はリオーネやってみようか」


「は、はい!」


 安全装置をしっかりかけておいてからリオーネへと銃を渡す。ぶっちゃけ、何らかのアクシデントで安全装置が外れたまま、俺に誤射っても反応できるから、安全装置はしないでもいいのだが……念の為だ。





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さーって、昨日はちょっと星の入りが少なかったから、ひさひざに作家っぽいことでもしようかな。


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結月アオバ

@YuzukiAoba

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