幽霊にメイク、教えます。

しゃーねぇなあ!

そんなに期待されちゃあ仕方ねぇ。

やるっきゃねぇってことです。ただ、異世界転生から始まる系はもう導入だけで眠くなったりするしで大変なのでこちらを読みましょう。

ところで略称がゆめおしとのことですが、僕的には「はがない」みたいに平仮名部分だけ取って、「にえます」が良いと思った。野菜が煮えすぎます。

きゃー、かわいー。

ナマ言ってすんません(土下座)。

へ、へへっ、ここは一本詰めますんで勘弁してくだせぇ……あ、ちょっ、待ってそこはっ。おぎゃああああああああああああああああああ!!!!!

(電子レンジの加熱が終わった音)

そんじゃ、始めます。


『一話へ』


僕はね、阿呆がお熱いお年頃であるところの男子高校生だからメイクの知見どうこうは当然0なんすけど。別にまだ女装もしてないっすからね、うん。

そんでも一つ思いまして、

「仮にもメイク仕事してる人ってんなら、まず特殊メイク系のドッキリ疑うのでは?」

って思った。いやまぁ、僕はメイクアーティストじゃないんで実際どうだかは知らないけどね。

でも思った。


それから、これは全然関係ない方面への飛び火なんだけどさ。僕は小説ってあんまコメディに向いてない媒体だと思う。何でかって、コメディの楽しさが何に起因するものかって考えると、基本的には「面白いことをしてるやつが面白い」のよ。

面白いことをしてるやつがいて、そいつを見て「なんだあいつ、馬鹿やってるよあはは」みたいな。

まぁ、偏見だし他の楽しみ方してるやつもいるだろうからここはあんま真剣に聞かないで良いんだけど。そんで。


コメディっていうのは心情を見せられた上で楽しめるのか?って話です。

これってさ、一人称じゃん。

一人称でコメディって結構難しいのよ。 

何でかって、馬鹿なことをやってるやつが「ここではこういう行動をすれば〜さんからのウケが狙えて、その次の動作でクラス全体の笑いを〜」なんて考えてたら、まぁちょっと面白いかもしんないけどそれはジャンル変わるし、コメディとしては嫌じゃん。


だからって、心の声イコール現実の台詞ってすると主人公が馬鹿になりすぎる。例えばお笑い芸人だってさ、考えてコントやってるんだよね。大半の人はあぁいう性格が本人の全てって訳じゃないと思う。

まぁ、これはお笑いでこそ無いんだけど、でも突っ込みどころとして機能してくれることくらいは期待してたよね?そうじゃなかったらそりゃある意味天性の才能だが、まぁ、それがただ主人公の行動になってて作者の考えた面白ポイントを代弁するだけの哀しきモンスターになってる。理性がない。

んで、単なる馬鹿と面白いやつは実のところ違うって話です。まぁ、どちらにしろこの文量でそれをやると頭の足りていない小説……みたいな読後感になりかねない。


だからコメディをやりたいならその書き方はやめた方がいい。大人しく三人称とかで台詞で魅せるの主体の文章を書くことをおすすめするね。

それなら「コメディアンを見る」っていう視点の再現にもなるからね。

……まぁ、昔の僕みたいに勢いだけで書いてたらそんな文になっちゃう場合もあるけどさ、でもそれって、結構洗練されてない上に傍目からは結構痛々しかったりするぜ?いや、続けるのは勝手だけど。


まぁ要するに、主人公を一人称視点で意味不明で面白おかしく書くにはそれなりの技量と打算とか、あれこれ複合しないといけないわけですね。基本的には。いや、一人称ばかりの僕が言えたもんでもないですが、経験則的な経験値によるアドバイスとして好意的に受け取ってもらえると嬉しいね。


あと僕はね、主人公の頭のネジが緩んでるようなのは実のところあんまり好きじゃない。緩んでるんじゃなくてちゃんと飛ばしてください。中途半端なのって基本的に見苦しいです。これは小説じゃない。日記みたいな心情を付け足した台詞の集合。

って思う。

良くあるんだよ。WEB小説に入り浸りはじめの少年少女が「これなら自分にも書ける!」って描写のびの字すら足りてないような文章書いちゃうこと。

だからね、やるなら必要なところはしっかり描写して、その上でこれをやってください。


あとこれはね、ブログの書き方です。

画像の代わりに台詞があって、それでなんとなくの状況が説明されてて、そこに付け足される心情。

だったらもういっそブログという体で書けって思う。僕はそういう割り切りで行ったジャンル選択(チャット形式など)はいうほど嫌いじゃないし。


あと、直接の関連性は薄いがTwitterの窓口基って人が描いてる怪異の漫画の爪女のやつを読みなさい。結構近い内容だと思うんで参考になるたぁ思うんです。


それと、僕としては至極どうでもいいんだけどさ。

下調べくらいはしてるんだよね?

深く言わないけど、でもこういう、語られる専門性=内容の分厚さに繋がってくるようなのはしっかり調べなよ?

それが一番大事まである。


『ってことは、このお姫様―――お殿様みたいな言い方無いのかな―――の復讐劇ってこと!?面白そう!』

関係ないけどこれってさ、お姫様(ディズニープリンセスみたいなの)、お殿様(和風の何か)みたいなバイアスから生まれた発言って理解で合ってる?

別にお姫様もお殿様もニュアンス的にはほぼ変わらんと思うが。


それから、いちばん大事なとこだけど一行で済むことを。

「マジ描写足りてねぇ」


あと幽霊の口調にこだわりを感じないのが死ぬほど減点ポイントだと思った。怪異が出てくる漫画とかいっぱい読め。


あー、でもあれか?ワンチャン小説より漫画とか読んでる(偏見)影響で描写の必要性を認識できてないタイプの人類か?あれって視覚情報と台詞だけで伝える媒体だけど、視覚情報って意識してなきゃ何が伝えられてるのかなんてわかんねーもんな。


『二話へ』


だいたいお姫様なんて言うても和風洋風中華風アラブ風等々、数え切れないほどあるんすよ。

井戸から出てきて黒髪だから和風っていう印象がたまたま出てくるのも偏見がなす技でしかないんすよ。

だからね、描写を怠るな。

マジで。


Q.WEB小説で一番辛いときってどんなときですか?


A.えー、一番かぁ。……結構甲乙付けがたい感じではっきりとは言えないけど、そうね。強いて言うなら「会話の解像度が低い」ときかなぁ。


なんだよ!

おいらは辛いよ。

『「あ、お姫様って強がりだ〜(ニヤニヤ)」

「うっさいバーカ!」 


 口喧嘩弱っ!』

口喧嘩要素を抽出してみてくれよ。

これをモノローグで口喧嘩とは言わんのよ。

この、「うっさいバーカ」って返しに対して「お前口喧嘩弱いなー」とかは言うけど、それってにやにやしながら放つジョークみたいなもんなのよ。

実際に頭ん中でその感想しか抱けないやつは頭がヤバいのよ。ちゃんと会話してくれ。

現実だったらもっと行間に組み込まれる会話とかあるでしょう?そういうの、わかる?そういうのも描写のひとつなんだよ?しっかりやろうよ。


まぁでも。WEB小説って場所ではそういう頭ゆるいのを読む人のが多いかもしれないから(怒)案外直さなくったっていいかもしれんけどね。

僕は嫌いだなぁ!そういう(報道規制)な風潮はさ!


『三話へ』


お、ちょっとはできるやないですか。って思った。

説明がね。

でも、相変わらず描写は足りてません。

ええですか?物事ってのは結果があれば過程があって理由があるんです。一人称だと、語り手が一部の理由を説明できない場合もありますが、過程はあります。しっかりやりましょう。


『涙のレールの先の、貞子さんの顔がぼやけて見えなくなる。』

いきなり視点切り替えないでください。

キャラクターが二人だけだからわかるけどそうじゃなかったらわかりにくいですから。


『「ああ、それは、私が実物型幽霊だからよ。」

「じつぶつがたゆーれい?」

「まあ、簡潔に言うと触れる、実体がある幽霊ね。触れない幽霊は、幻影型幽霊って言うのよ」』

誰が決めた用語だよ。そういうジャンルでもないだろ。


『四話へ』


『「私は貞子さんの手中に収まってたって訳ですか………」』

手中に収まるって意味変わるでしょそれ。


『五話へ』


『「あんた………よく全く同じテンションで叫び倒せるわね」

「叫び倒せる?」

「あ、今私がテキトーに作った言葉だからツッコまないで欲しかったわ。あんた空気読めないわね」』

叫び倒すって造語の領域ではないだろ。

正しいかはわからんが使う人自体はまぁいるし。


『そうだ。そう言われ続ける毎日だった。

 物を隠された。殴られて、蹴られた。衣装に落書きされた。無視された。


 そこまではよかった。


『疫病神を殺せー!』『金が貰えるぞー!』『探せ探せ!!』


 私たちは、ずっと震えて身を潜めてた。』


?????……適当か?

いや、なんというか。説明をくどくどやる話題でもないが中間抜きすぎだろ。


『六話へ』


はい、ここで素人小説あるあるいっきまーす。

「時間を醸成させる余裕を持たずに良い雰囲気のシーンだけ採用するから展開が足早になりがち」

まぁ、つまんないシーン書きたくないってのはわかるがね。


『七話へ』


『(あんま『これ』とか小説の裏話しないで下さい泣 by作者)』

ここまでやると自作自演の匂いが強すぎるのでいらんと思う。これの前にあるメタだけで良かっただろ。

あとメタは勝手にやれば良いと思うけど作者が自我出すのはどうかと思う。単に作者の代弁を行うキャラクターがいるならまだしも。


続いて出てくるのもそうだが、作者のセリフがくどすぎる。どう考えてもいらん。

メタは下手にやると存在感持ちすぎてマジで雑音だから上手くやろうか。


『九話へ』


あと、なんか触れづらかったからそんな言わなかったんだが。主人公の口調の雑さも相まって差別発言っぽくなってる箇所が出てるからそこは何とかした方がいいでしょう。あんまり詳しく言いたくないんで細かい言及は避けるんですがね。


あと怨霊にそんな意味はない、それは地縛霊だ。

勉強不足、不合格、追試。


『十一話へ』


そうだね。

僕はメイクはよくわからんけど絵なら多少書くからさ、言うんだけども、色に関する描写がない。

メイクで色を気にしないなんてこと、あるか?

口紅だって色何種類あると思ってんの?

やっぱり下調べ足りてなくない?


『十九話へ』


『「言葉通りだよ。存在を消すんだ。僕は死んでから1000年経ってもまだ幽霊でいる幽霊を消すんだ。」』

言うてお菊さん1000年経ってるか?

これ何年って設定だ?

…あぁ、一応考えてはいたのね。

よかったわ。


最後まで読んだ。


「まとめ」

まぁなんか、総括すると、

「描写がマジでない。……の、一点で正直良いんじゃないかってぐらいそこの大々々前提ができてないと思った。まぁ、途中から、最初ほど下手じゃなくなったけど。でもさぁ、だったら最初直せよ。最初のほうが読みづらすぎるわ。あと、メイクを教えるって話だったけど教えてなくない?なんか抽象的で要領を得ない描写のメイクが終わってやったーって、教えてるくだりあった?メイク自体の描写にも別に専門性っぽさ無かったし、だったらこのタイトルである意味を感じない。タイトルでも言ってるぐらいだからメイクという要素を主体にこの話を作るべきだろうに、途中から主人公の体質の話になってるしメイク関係ないしで、メイクが単にノイズになってる。中途半端にそれ以外の要素を入れようとしてるから結局何がしたいのかわからない。まず作者はこの話で何を伝えたいのか考えてそのテーマの掘り下げをしろ、図書館行け、ネットは調べた情報しか出てこないから体系的に知識を得るには向いてないんじゃ」

って感じ。

あと、ここからが特に僕の意見だから別のものとして書くけどね。


大体この作品はメイクは魔法♪みたいなノリで展開される話なんだから、

「あほな主人公がその明るさとメイクでとっ捕まえた幽霊達を変えていく話」

こういうテーマが有る訳で、そこに陰陽っぽい能力だのは裏でやる分にはまだ有りかもしんないけど表でやると完全にテーマがブレる。

あと、幽霊の重い過去〜みたいな下りも正直いらないと思う。

メイクしながら話を聞いて「えぇー、そんな辛いことがあったんだ!大変だったね、でも大丈夫、これからは私がついてる!」ぐらいに過去の話はとどめてメイクの内容に主軸を持ってくる話にすべきだった。この話において主人公の特異体質や、幽霊の暗い過去なんて要素は蛇足だし、謎の霊能力者なんて本格的にいらない。

メイクの技術についての知識とその活用方法を必死に調べて、文面でその知識を見せびらかして「へー、すげー」って思わせるくらいが理想の話だこれは。

そうじゃないから浅い。

WEBで小説書く中でも文章力等伸びないやつはあんま下調べしないし、したところで精々ネットでちゃちゃっと調べる程度だがそれは良くない。

もっとも、ネットで調べることが良くないとは言わないがそれだけってのが良くない。

ネットの調べ物では調べたことしか出てこないから、作品自体の広がりが作者自身の持ってる自由度に直結する。

寧ろ学ぶために与えられた絶好の機会と思って取り組めよ。って思ったので君はちゃんと調べなさい。


あと僕は怪異は怪異であって、幽霊なんてチープな存在に仕立てないでほしかったが、まぁそこは僕の趣味だから深く突っ込むまい。


じゃ、以上です。

企画への意見、ここをこうした方が良いんじゃないかとか、言い過ぎじゃない?とか、もっとここ指摘して欲しかったとかあればどうぞ。


『追記』

近況ノートで心情描写云々いってたので、しゃーねーな、こりゃ僕の土俵だわと。

嘘だけど。

まぁ、言うは易し行うは難しってことで。

理屈はわかってるけどできないよねってのも確かだ。なのでいくつかのステップに分けて解説してやろう。感謝しなさい。


ステップ1

『「悲しい」を「悲しい」と描写しない』

どっかの作家の人が言ってたね。キャラクターが誰かを好きなときに「好き」って心情描写をしないとか、そういう意味のことを。

あと、こうも言っていた。動作で感情を示せと。

例えば、

「悲しくて涙がぽろぽろこぼれた」

「(キャラ名)は服の袖を目尻に当ててごしごし擦った。顔はきっとくしゃくしゃに歪んでいて、だからこそ一層強く擦ろうと意地を張っていたのだ。」

みたいな。

悲しいって言わなくてもなんかわかんないかね?

まぁ、僕が今適当に用意した例文だから(一応何回か書き直した)正しいかは別だけど、まぁそんな感じでしょう。まぁ、小学生の心情描写なんかだと逆に、うまく表現できないっていう表現として上を採用していいとも思うがね。

あと、毎回これやるとちょっとくどいしラノベだったらたまにやるくらいがいいよ。


ステップ2

『理由など、詳細部分を説明する』

描写の基本です。逆にこれをできていない文章が許されるのか(反語)?

これも例示しときます。

「物凄く悲しかった」

「あいつが上だっていうそれだけのこと。それだけ。それだけなのに。たったそれだけが本当に届かなくて俺は歯を食い縛る。食い縛って耐えようと思う。だけど駄目だ。駄目なんだ。気づけば俺は泣いている。ざあざあ降り注ぐ雨が、もう水を吸い込めなくなった服にばしばし当たって。それが今日はなんだか妙に俺の心臓の奥の方を刺してきて、俺は雨だか涙だかわからなくなった水を全身で受け止める」

みたいな。

細かく、しかし直接的には伝えずに描写する。

これ大事。


ステップ3

『演出的なメタ表現』

ってか、ここまで技法切り売りしていいんですか?お金取っていいレベルじゃないですか?ねぇ。こんなこと教えてたら例えばスティリアさんとかが成長して僕にちょっと似た、でも僕より上手い文章とか書くようになりますよ?僕が増殖する。世紀末だ。死ぬ。

……まぁ、いい。

教えてやろう。

えっと、何げ2でもやってたけど、意図して設けた自然現象の類いですね。心情を反映したような雨とかそういうの。通常じゃそれほど都合良く無いけど演出として許されている非現実?みたいな。

僕はここら辺は映画とかの映像を思い浮かべたりしながらやってるけどね。

こういう現象を使ったものも立派な感情表現ですよ、はい。


…これくらいでいいっすかね?

これ以上は流石に企業秘密なんで。

ではまた。

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