第34話 抵抗⑬
「司令官!3番砲塔発射準備完了です!」
「わかった!撃て!」
砲塔から飛び出した砲弾はそのまま敵巡洋艦の艦前部へと向かっていき、そのまま突き刺さる。先ほどとは違いちゃんと炸薬が作用したことでその巡洋艦は艦前方から沈んでいった。
「巡洋艦撃破です!」
「火災はどうなってる!?」
「消火は完了しました!被害は副砲一門のみ!」
「わかった。このまま突撃するぞ!」
俺たちはそのまま敵艦隊に突っ込んでいく。そのまま進んでいくと目の前に敵重巡洋艦が現れた。
その重巡はこちらのことを確認するとすぐに砲弾を放つ。その砲弾はまっすぐにこちらまで飛んでくると俺たちと一緒に行動していた軽巡洋艦に直撃する。
「味方軽巡洋艦エフェメラ被弾!」
「被害は!?」
「艦中央部に被弾したことで艦全体に浸水が発生!」
「っ、、いったんエフェメラのことは放置だ!それよりも敵重巡をどうにかするぞ!」
俺がそう言った瞬間突然敵重巡が大きな爆発を起こす。
「今度は何が起こった!?」
「こちらの爆撃機によって敵重巡洋艦が爆発を起こしました!」
「助かった!エフェメラの救助のために同型の軽巡を2隻ここにおいて他はこのまま進むぞ」
俺たちがまたまたそうやって敵陣の中に切り込んでいくとともに空を見上げると味方爆撃機の護衛の戦闘機が敵機との激しい戦闘を繰り返している。
時々撃墜された機体が海まで墜落して大きな水しぶきが上がる。
そのような光景を眺めながら進んでいくとそこには先ほど戦闘になりかけた戦艦がいた。
「敵戦艦を含めた艦隊を捕捉!」
「艦名は?」
「クラウンノーチです!」
クラウンノーチというのはクラウンノーチ級戦艦の一番艦で現在前線で活躍しており、さらに俺たちが乗っているアンバージャックよりも新しいので性能が上がっている帝国自慢の新鋭艦だ。
「全砲塔敵に標準を合わせろ!周辺に展開している味方艦には敵戦艦の周辺に展開している敵艦に標準を合わさせろ!」
「全砲塔準備完了です!」
「撃て!」
そういって一斉に放たれた砲弾は距離があったこともあって少しばらつきながらも全体的にはまとまって飛んでいく。
しかし、敵戦艦が回避行動をとったことでどの砲弾も至近弾になってしまう。
その間も周辺に展開している味方艦は敵戦艦の周りに展開している敵艦と砲撃戦をしている。双方、撃ったいくつかの砲弾が命中し、いくつかの艦で炎が立ち上がる。
「駆逐艦に魚雷を撃たせろ!」
固まっている敵艦隊に向けて駆逐艦から魚雷が発射される。それは静かに息をひそめながらも敵艦へと向かっていく。
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