第33話 抵抗⑫
敵戦艦が引き下がっていたことを確認すると俺たちはまた前線に向かっていこうとする。しかし、その時対空警報が艦内に鳴り響く。
「敵機編隊が艦上空に出現!」
「対空砲を放て!付近の対空性能の高い艦にも連絡を入れて支援を入れさせろ!」
そうしている間にも敵機は上空から一気に急降下して爆撃を仕掛けてくる。
「全員衝撃に備えろ!」
俺がそう言った瞬間、艦全体を大きな衝撃が襲う。
「被害は!?」
「艦前部に被弾したようです!大きな被害はありませんが副砲が一つ吹き飛ばされました!」
「っ、、このまま進むぞ!」
「司令官!?」
「ここにいても敵爆撃機の餌食になるだけだ!幸い今周辺には対空戦闘が強い艦が集まってきている。彼らを引き連れて前線に穴をあけに行くぞ」
俺たちの艦は周辺にいた対空が強い駆逐艦や巡洋艦を集めてそのまま敵へと肉薄していく。味方の他艦隊よりも前に出ているため敵艦隊からの砲撃が集中する。
いくつかの砲弾が至近弾として周辺に展開している駆逐艦を大きく揺らすが特に問題はない。それに俺たちに攻撃が集中している隙に味方の艦隊も前進して敵艦隊を攻撃し始めた。
俺たちは1隻も離脱することなくそのまま敵艦隊の近くまで肉薄する。そして確実に命中させることができる距離になってから俺たちは砲弾を放つ準備をする。
「1番砲塔は前方にいる駆逐艦に向けろ!2番砲塔はその隣にいる巡洋艦だ!3番砲塔はいつでも発射できる状態にして待機だ」
俺がそうやって命令を出してから少しすると準備が終わる。
「1番砲塔、2番砲塔発射準備完了です!」
「わかった。撃て!」
俺の命令を合図に砲弾が大きな衝撃とともに撃ちだされる。絶対に外すことのない距離から放った砲弾はそのまま敵艦に飛び込んでいく。
戦艦の高威力の砲弾を真横に撃ち込まれた駆逐艦はそのまま艦中央を砕かれるような形で2つに割れた。
一方巡洋艦のほうは真横に命中したはいいもののそのまま炸薬が反応することなく艦を貫通してしまった。
「駆逐艦撃破!」
「巡洋艦のほうは?」
「過貫通です!船体に穴をあけることはできましたが致命傷にはなっていません」
砲弾を観測していた船員がそう報告する。
「敵巡洋艦から砲弾きます!」
今度はほかの船員からそのような報告が上がる。
「全員衝撃に備えろ!」
俺がそう言ってからすぐに大きな揺れが俺たちの艦を襲う。さらに船内につけてあった火災報知機が作動し始めて大きな音を鳴らす。
「火災の場所は!?」
「第3区です!ただ規模はそこまで大きくないようです!」
「すぐに消火させろ!それと3番砲塔は敵巡洋艦に標準合わせておけ!」
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あとがき
テストが無事終了したので投稿を再開します!
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