第32話 抵抗⑪
俺たちは敵重巡洋艦を撃破した勢いそのままにさらに前線を押し上げて敵の駆逐艦を狙う。敵駆逐艦はこちらが近づいていっていることを確認すると何発もの魚雷を投下する。
「敵駆逐艦、魚雷を発射!」
「取舵一杯!魚雷を回避するぞ」
俺たちはそのまま取り舵を取り進行方向を変え、魚雷をよける。幸い発見した際の距離が離れていることもあり、魚雷に被弾することなく躱すことができた。
「全主砲標準を合わせろ!」
俺の掛け声から少ししてから艦内に主砲を発射した大きな衝撃が襲う。
ただ、放たれた砲弾はよけようとした敵駆逐艦の近くに落ちるだけにとどまった。しかし、慌てて進行方向を変えたせいだろうか?よけようとした駆逐艦と近くで航行していた敵駆逐艦がそのまま衝突する。
衝突した2隻はぶつかったほうには前部がつぶれ損傷が出たが、航行に特に問題はないようだった。しかし、ぶつかられたほうはそうともいかない。艦中央に衝突された駆逐艦はそのまま艦中央が大きくつぶれたとこによってバランスが崩れて転覆する。
「司令官、少し艦隊から離れすぎています。いったん引きましょう」
「わかった。反転しろ!そのまま後ろにいる艦隊と合流するぞ」
俺たちは転覆して沈んでいく敵駆逐艦を見ながらその場を後にする。
前線から離れるとそこには空母をはじめとした前衛艦ではない船が固まって戦闘を見守っていた。
レーダーによるとその艦隊の前には戦艦を中心とした前衛艦の艦隊がおり、激しい砲撃戦を敵としていることが見てうかがえる。
「前方で戦っている艦隊を支援するぞ!」
俺たちはそのまま前衛艦の艦隊に合流するとそこから砲弾を放つ。もちろんそうとう距離が離れているので弾もばらけてしまいあまり当たらない。とはいえ、こうやってけん制することも必要なことではある。
その時、俺たちの前方に展開していた軽巡洋艦が大きな爆発音とともに沈んでいく。その砲弾を撃ったであろうところをみるとそこには大きな艦影が見えた。
「敵戦艦だ!反転していったん距離を取るぞ!3番砲塔は敵に標準を合わせろ!」
俺たちは敵戦艦の射程から離れるように慌てて移動する。それと同時に3番砲塔から大きな音とともに砲弾が飛んでいく。その砲弾は敵戦艦とは少し離れたところに着弾する。
しかし、敵戦艦もその砲弾に少し恐怖を感じたようでそのまま距離を取るような動きを取る。
そのまま俺たちは少し後方まで下がってから態勢を立て直す。
敵戦艦はどうやらそのまま引いていったらしいので戦艦同士の砲撃戦は回避されたようだ。
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あとがき
学生の本分は学業ということで中間テストが終了する来週木曜日までは投稿を休止します。これからもよろしくお願いします。
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