第3章 動き出す陰謀
第30話 進化
――――――――――――――――――――
ラミュラ
性別:女 種族:竜人 年齢:20歳
Lv 35
HP 3000/3000
MP 3000/3000
ATK 2731
DEF 2567
AGI 2089
INT 1852
LUK 3000
固有スキル
竜化・不破鎧堂・飛行・孤軍奮闘・魔の境地・守護神・叡智・サイボーグ・炎熱操作・戦士の誓い・透過・明鏡止水・???
武技スキル
刀剣術:Lv.MAX
体術 :Lv.MAX
魔法
全属性魔法
装備
黒衣一式(神級)
蒼の槍グングニル(中級)
称号
正義の女神の加護・放浪者・一匹狼・呪縛から解き放たれし者・傅く者・恋する乙女・従者の心得・武神・魔神・魔物キラー
――――――――――――――――――――
竜化
HPが2割以下になった時、発動。竜のごとき力を得られ、全ステータス2倍。
不破鎧堂
身体全体を鎧で包みこんでいるような状態になり、DEFが1.5倍。
孤軍奮闘
周りに人がなく、一人で戦っている時にHPが3割以下になった時、発動。全ステータス1.2倍。
正義の女神の加護
正義の女神アテナの加護。全ステータス微補正。
放浪者
各地を転々とした者に贈られる称号。自身が望む地へと辿り着きやすくなる。あとAGIに微補正。
一匹狼
一人で行動することが多い者に贈られる称号。トラブルに巻き込まれにくくなる。ATKとLUKに微補正。
呪縛から解き放たれし者
自身がこれまで受けてきた中で最大級の苦痛から解放された者に与えられる称号。DEF・INTに補正。
――――――――――――――――――――
スタンピードの最中に出会った竜人、ラミュラ。彼女は現在、俺達の仲間であり、家族であり、そして同じクランのメンバーである。仲間になった者の通過儀礼………絶望の森でのレベル上げを1週間行い、これからフリーダムへと向かうところなのだが、一つ困ったことがある。それは………
「シンヤ殿!次は一体、どこに向かうんだ?」
俺の側、正確に言えば左側を頑として離れないことである。元々、右側を彼女の中で定位置として決めていたらしいのだが、ここ1週間のティアの丁寧な教育により、左側へと変えたみたいだ。ちなみに右側は出会った当初から、ずっとティアが定位置としている。俺としてはどっちになろうが、歩きづらいことこの上ないが、本人達がそれがいいと言うから、好きにさせている。
「フリーダムに戻ろうかと思ってる」
「了解した!」
俺はラミュラのやる気ある返事を聞きながら、あの日のことを思い返していた。
――――――――――――――――――――
「お願いだ!我もぜひ、そなたらと共に行動させてくれ!」
黒ローブの呪縛から解放した瞬間、そんなことを言ってきた目の前の竜人。その勢いと雰囲気からとても冗談を言っているようには見えず、土下座までしている為、この頼みを断れる人間などはそうそういないだろう。
「え?無理」
「な、なぜだ!?」
「受け入れる理由が特にないからな…………あ、じゃあ、こうしよう」
「?」
「俺が今から、お前に殺気を飛ばす。その反応次第では連れていってやってもいい」
「ほ、本当か!?」
「ああ。ただし、これは相当難しいぞ。ただ耐えればいいって訳じゃないし、気絶すれば済む話でもない。俺は殺気を受けたお前の素直な反応が知りたいんだ」
「素直な、反応」
「ああ。それによってはさっきも言った通り、一緒に連れていってやってもいい」
「…………分かった。とにかく、正々堂々とそなたとぶつかろう」
「それでいい…………じゃあ、いくぞ………はっ!」
「っ!」
「…………なるほど」
「…………」
「お前…………もしかして、戦争経験者か?」
「驚いた。よく分かったな?」
「………まぁ、なんとなくだ」
「我はさっき、そなたが捕らえた黒ローブの男に洗脳されるまで各地を一人で転々とし、紛争があれば、チャンスとばかりに仕事として戦ってきた。いわゆる傭兵をしていたんだ。だが、ついこの間、不意を突かれた攻撃で負傷していたところを黒ローブに見つかり、洗脳をかけられてしまった。あっという間だった。腕力には自信があったんだが、魔法はからっきしでね。近接しかできない戦士など脆いもんさ。その時、少しでも魔法が使えたら、少しは状況が変わっていたかもしれない…………でも、今はそんなことどうでもいい。というかむしろ、捕まってしまってラッキーだったかもしれない。おかげでそなたらに会うことができたのだから。特にシンヤ………いや、シンヤ殿。そなたは我が今まで会ってきた者達とは圧倒的に何かが違う。それは黒ローブを発見した気配察知や先程の殺気からだけではない。存在力というのだろうか、それともオーラ?みたいなものが他者とは桁違いに大きく感じる。我はこれほどの者に未だかつて出会ったことがない。もしかしたら、我はこういう出会いをずっと待っていたのかもしれない。だから、どこか特定の国や組織に属さず、傭兵として各地を転々としていたんだ。きっと、そうに違いない……………そう思って、そなたに懇願したのだ。共に行きたいと」
「俺の解答を知りたいか?」
「是非に!」
「合格だ」
「誠か!?」
「ああ」
「では改めて……………この度は我を黒ローブの呪縛から解き放って頂き、誠にありがとう!そして、これから、よろしく頼む」
「ああ。よろしくな………ラミュラ」
「なんと!我はまだ名乗っていないのに…………やはり、我の目に狂いはなかったようだな」
「あまり持ち上げるな。鬱陶しい」
「謙虚で照れ屋なところもいいな」
「照れてねぇよ」
――――――――――――――――――――
「はい、到着。ラミュラは初めてだろうが、ここがクランハウス兼フリーダムでの拠点だ」
「で、デカイな……」
「そうか。まぁ、すぐにでも慣れるだろ」
「ああ!ここでの生活も楽しみだ!」
「…………ま、何にしてもやる気があるのはいいことだな」
「ん?それは我のことか?」
「ああ。屋敷に着くまでお前と初めて会った時のことを思い返してたんだ」
「あれから、もう1週間か………早いな」
「ラミュラにとって、この1週間はどうだった?」
「とても充実してたぞ!先輩方の指導のおかで。シンヤ殿だけでなく、他の者達までこんなに強いなんて………正直に言うとすぐに序列を覆してやろうと思っていたんだが、それがいかに浅はかなことか痛感したぞ。そればかりか、まさか、この中で一番下とは………」
「この中で一番下でも他ではトップクラスだから、気にすんな。どうしたって気になるんだったら、もっと強くなれ」
「ああ!頑張るぞ!道は険しそうだが」
「まぁ、あいつらはお前よりも早くレベル上げを始めてるから、仕方ないっちゃ仕方ないんだが………でも、強いに越したことはないからな」
「了解した!待ってろ、先輩方!」
「ラミュラ、頑張って下さいね」
「ティア、余裕そうですわね」
「宣戦布告か!いいね!」
「いつでも、相手に、なる」
「も、目標とされてます………この私が」
「いきがいいのぅ……」
「さて、こんなところで駄弁っていても仕方ない。さっさと入るぞ…………っと、そうだ。話があるから、一旦会議室に集合な」
「シンヤさん、お話とは?」
「ああ。まずはこれを見てくれ」
そう言って、俺はステータスを見せた。
――――――――――――――――――――
シンヤ・モリタニ
性別:男 種族:半神人 年齢:18歳
Lv 10
HP 10000/10000
MP 10000/10000
ATK 10000
DEF 10000
AGI 10000
INT 10000
LUK 測定不能
固有スキル
生殺与奪・神眼・王の権威・魔の境地・守護神・叡智・サイボーグ・炎熱操作・戦士の誓い・透過・明鏡止水・???
武技スキル
刀剣術:Lv.MAX
体術 :Lv.MAX
魔法
全属性魔法
称号
異世界からの来訪者・運の女神の加護・逆境に抗いし者・ご都合主義・恐怖を与える者・武神・魔神・魔物キラー・絶望の森の主・統率者・盗賊キラー・スキルホルダー・進化者
装備
黒衣一式(神級)
黒刀ムラクモ(覇王級)
――――――――――――――――――――
進化者
LvがMAXになり、新しい種族へと進化した者に贈られる称号。
――――――――――――――――――――
「これは一体………」
「この間のスタンピード後、ステータスをチラッと確認したら、種族が変わっていた。その時のLvは1でステータスは種族が変わる前の同レベルの時の10倍はあった」
「つまり?」
「これは俺だけでなく、お前らにも言えることだが………おそらく、この世界の全ての生物にはレベル上限が存在していて、そこに達すると次の種族………第2段階へと至ることができるようになっているみたいだ。第1段階のレベル上限は100だが、次からはどうなっているか分からない。この世界の者達はレベル上限がいくつか知りもしないから、資料もないしな」
「質問よろしいでしょうか?」
「何だ?」
「何故、誰も分からないんでしょうか?」
「過去に第1段階のレベル上限にすら、達した者がいないからだ。調べたところによると、今までの俺達を除いた最高到達レベルは80。いかにこの世界の者達にとって、レベル上げが大変か、これで分かっただろ、ラミュラ」
「そ、そんなになのか…………だって、この世界の歴史って、相当古いぞ」
「みたいだな」
「みたいだなって…………その歴史を以ってしても到達しなかったレベルに辿り着いている者がここには3人もいるんだぞ」
「みたいだな」
「…………すまん、続けてくれ」
「ああ。とにかく、俺が言いたいことはこの事実が他に漏れると色々と面倒臭いことになりそうだから、今後はクランメンバー以外に打ち明けないことにする」
「それがいいでしょうね」
「ああ…………それとだいぶ話は変わるんだが、もう一つ話したいことがある」
「もう一つ………?」
そこでたっぷりと間を取って、俺は言った。
「近頃、各地で怪しい動きをしている連中のことだ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます