当たり前を見つけて

差し出した時間

のんびりとした心の中を

のぞける窓があったなら

あなたの胸の部屋の中

わたしが過ごせる場所がある?


ソファに置かれたクッションも

テーブルを覆うクロスの色も


並んで使うものかしら

ふたりで選んだものかしら


過ぎ行く時間に光がさして

色褪せさせるというのなら

セピアが美しいと誰が決めたの

思い出が甘いのは残酷ね


並んで歩くと決めたから

前に進むのは当然で

見つめ合わなくなったのは


わたしか あなたか

わたしと あなたか


生きるのに糧が要らないのなら

それぞれに役割がないのなら


居場所さえも 独りさえも

知らないままでいたのだろう


大切だからとお互いに

差し出してきた時間のとなり


耳鳴りがするほど穏やかで

吐息の音がくるしくて




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