三日目 帰り道
「そういえば、今日は普通に喋るんですね」
「この格好も、あの喋り方も主人の趣味なんです。あの人、変な人だけど普通に売れてますから、機嫌を損ねて出版が遅れるとかになったらファンや読者の方が困りますしね」
「あー、私のこの服もあの人が作ったって聞きましたし……うーん、やっぱり天才とか才ある人ってみんなどこかしらネジが飛んでるのでしょうか」
「私の知り合いにも、すっごく頭はいいけどしょっちゅう発狂する人がいますし、マスターも結構奇行に走ると聞きましたよ」
「昨日はティーポットにお茶を注いで社交ダンスしてましたね。その前はたらい一杯の紅茶に顔面突っ込んでました」
「そんな事する人なのに、コーヒーも紅茶も美味しいのだから凄いですよねぇ」
「むしろそんなことをするくらいに愛があるから、とかなのですかね」
「なんですかねー」
そうやって二人でくだらない雑談をしつつ、店に着きました。
「ただいま戻りましたー」
と声をかけながら扉を押し開けると、
「いいよっ!
「ふふ、うふふふ! とっても美味しい紅茶が入れられそうね! ふふふ!」
鼻血を垂らしながら写真を撮る作家の先生と、メイド服風のビキニを着たマスター。楽しそうにはしゃぐ二人を見て、私とメイドさんのとった行動は……
「「もしもし、警察ですか? 喫茶店に不審者がいます」」
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