二日目 お菓子作り
「美味。今後は?」
「迷ってるわ、お試しで少し入荷して、客の反応を見るのが良さそうね……とりあえず、常連さん向けに十人分くらいお願いするわ」
「了解。次も」
「……あぁ、そういうことね。自腹になるけどいいの?」
「価値は理解。問題無し」
「そ、ならいいわ」
「では」
調子外れの鼻歌を歌いながら立ち去る卸さんを見送って、ようやく今日の営業時間です。表の看板をOPENにして、私は厨房に立ちました。
「今日、あなたのお菓子を特別メニューとして出してもいいかしら。とっても美味しかったから、いつものみんなに食べてもらいたいのよね」
と、店長に言われたので、自由にしていいと言われた材料を前に、私は腕組みをして考えています。そう、何を作るか決まりません。
ふーむ、お茶っ葉もコーヒーも色々あるし、作ろうと思えば何でも作れるけど……
「……そうだ、京都に行こう」
じゃなくて、抹茶味のパンケーキでも作ってみよう。生地だけ用意しておけばいつお客さんが来ても提供出来ますからね。
ということでまずお茶を入れるところからです。作り方はよくわかんないので、生地の水分を全て抹茶にしてやってみましょう。ええ、こう見えて私、お茶を立てたことがあるのですよ。
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