二日目 卸さんの訪問
今日提供する予定の料理の仕込みや足りない材料の買い出し、店周りの掃除を終えると、かなり背が低くて独特な喋り方の人がやってきました。どうやら、茶葉やコーヒー豆の卸業者さんのようです。
「頼まれた茶葉」
「ん、確認しました。代金と少し足りなくなってきたもののリスト、お願いしますね」
「ご贔屓に」
被っていたぼろぼろのハットを指で弾いて、
「毎度注文通りなのはいいのよ、でもあの喋り方にはなれないわ」
「単語しか喋らないって、独特な喋り方でまとめていいのでしょうか」
「んー、ケースバイケースかしら。でも、余計な話はしない、こっちが得になるようになるべく安く、質の良いものを確保してくれるからこちらとしてはありがたいのよね」
「私がこの店を継ぐことがあったら、あの人との付き合いも続くのですか?」
「続けなさい。現状、私の知る限りで一番優秀だから」
「忘れ物。試せ、新商品」
「わっ、びっくりした……ってこれ、
「伝。三人分、入れ方わからん」
「あらそう。急ぎじゃないなら飲んでいく?」
「……いただく」
「じゃ、何か茶菓子が必要ね、バイトちゃん、作れる?」
「おまかせを!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます