~After~For you
緋月の家でパーティー料理を堪能した私たちは食休みをしていた。
「ごちそうさまでした!
さすがにお腹いっぱい~」
「まだまだ入りそうに見えるのは気のせいか?」
「……」
「……入るのか……」
お腹いっぱいだけど、入らない事はないかな……。
「ほんと、いい食べっぷりでいっぱい作ったかいがあったよ」
「す、すみません……美味しかったのでつい……」
「理央さんは自分を包み隠さないんだね。
緋月は……そういう所が好きになったのかな?」
あ……緋月のお父さん……すごく優しい表情……。
この表情、緋月に似てるな……いや、緋月が似てるのか。
「あ、ケーキは部屋で食べるだろう?
でも、理央さん……ケーキまで入るかな?」
「大丈夫です! 入ります! ケーキは別腹です!」
「「……ふっ、はは……」」
あ……二人に笑われた……やばい、少しは自重した方がよかったかも……。
今更もう遅いけど……。
「よかった、なら今準備するからね」
「手伝う」
あ、緋月……家でもこんな風にお父さんを手伝うんだな……。
私の家でもいつも手伝ってくれるし……。
緋月が旦那様になったら……って、何を考えてるの!
緋月にも選ぶ権利があるってのに!!
あ~もう、私のおバカ!
「……理央、どした? 難しい顔して……」
「え、ううん、考え事してただけ!」
「ケーキの事でも考えてたのか?」
「う~ん……まぁ、そんな感じ?」
「ふっ……そうか……。
ケーキも用意できたし、部屋に行こう」
「う、うん……」
「理央さん、ゆっくりしていってね」
「あ、でも、食後の片付け……」
「ありがとう……でも、せっかくの日なんだ。
ここは任せて」
「は、はい……では、失礼します……」
緋月のお父さんに全部任せてしまった……。
でも、ここはお言葉に甘えた方が……いい、よね……。
「理央、部屋……着いたぞ」
「う、うん……」
考え事してたらいつの間にか緋月の部屋だ……。
に、二度目のお部屋……なんか……さっきの緊張を思い出してきた……。
「理央、適当に座っていいから」
「うん……」
適当……この辺の床に座ろう。
あ、緋月……隣に座った。
「ケーキ、食べるだろう?」
「……食べたい」
「はい、あーん」
へ、え、えー!!
これは……マジか!!
あの時とは違う!!
疑似あーんじゃなくて、ガチのあーんだ!
「……食べねぇの?」
う……そんな寂しそうな目で……。
隼人達とはなんの恥じらいもないけど、緋月は違うんだよ~。
あ~でも、緋月が待ってる……意を決して……。
「あ、あーん……」
「うまいか?」
「ん……美味しい……。
これも……緋月のお父さんが?」
「うん……」
「緋月のお父さんはお料理上手なんだね。
さっきのご飯も美味しかったよ」
「俺は……全然ダメだけど、父さんは……母親に代わって料理もするために教室とか通ってた」
「そっか……」
緋月のお父さん、緋月のために……すごいな……。
見た目もすごい優しい雰囲気のイケメンさんだし、あれぞまさにイケオジ様だよ。
って……さっきから私しかケーキ食べてない!
しかも、ずっと緋月に食べさせられてるし!
「どした? ケーキ、物足りないか?
もっと持ってくる?」
「いや、いいよ、ご馳走様!」
「そうか?」
「うん……あ!
プレゼント! その前に、はい、この間の服!」
「ん……ありがとう……」
「緋月……プレゼント渡すから、座ったまま目、閉じて?
絶対、開けちゃダメだよ?」
「え、う、うん……」
よし、緋月、目を閉じたかな……。
うーん……ちょっと上に顔を上げて……緋月の耳にイヤホンを装着して……よし、準備出来た。
曲を選択して……音量を小さめにして……曲は……流れ始めたな。
緋月からはプレゼントはデートがいいって言われたけど、結局あの後、曲をプレゼントにしようって考えて作ったんだよね……。
喜んで……くれるかな……。
あ、曲……終わったな……。
イヤホン、取ろう……って、緋月が目を開けた!
しかも、目が合った~。
いや、当たり前だけど!
「……理央……」
え、わ、ギュウされた!
というかこれ、私、膝立ちの状態だから必然と私の胸に緋月の顔がある!
「……理央、ちょっと体勢がきついから、俺に
「う、うん……」
わー……これ、ものすごく恥ずかしい!!
膝立ちでちょっと足開いてるし、ニットのワンピースであまり伸びないから、ちょっとだけ上に上げないといけないし……足が……見えてしまうやも……。
緋月にギュウされたまま……私も……抱きしめ返していいかな?
あ……緋月の腕にちょっと力入った……。
「曲……ありがとう……。
RIONNの歌声で……すごい、嬉しい……」
「曲名……For youだよ」
「ありがとう……」
ふふっ……喜んでもらえたかな……。
相変わらず髪サラサラ……あ、緋月の耳……いつもは私がイタズラされてるけど……今日は、私がイタズラしてもいいかな?
「んっ……り、理央?」
「あ……ごめん……いつもイタズラされてるから……今日は私が……と思って……。
イヤだった?」
「……イヤじゃない。
……そういう事なら……もう一つ」
「ん?」
「プレゼント、もらってもいい?」
「え、う、うん……」
「理央に……触りたい……」
え……え!
下にお父さんいるのに?!
「大丈夫、最後までしない……」
それじゃぁ、どこまで……って、わ、床に……寝かされた……というか、押し倒された……。
「あ、あの……緋月……下に、お父さん……」
「ん、わかってる……。
理央を気持ちよくさせるだけ……」
え……えーー!!
「……イヤか?」
……聞き方ズルい……イヤじゃ……ないよ。
でも、そんな事……口に出して言えないから、首を横に振るしか今は出来ないや……。
「……イヤじゃなくてよかった……」
「……んっ……」
あ、いつもの優しく触れるだけのキスから……深いキス……。
また……上手になってる……。
「ん……んんっ……はぁ……」
あ、緋月の手……ワンピースの上から胸にきた……。
「あっ……ふぅ……んん……んっ……」
胸を揉む手……強弱があって……なんか変な感じ……。
あ……手が……ワンピースの中に……。
……ワンピースの中から足を撫でたり、お腹にきたり……その間はずっとキスされたままで……恥ずかしさと腰に来る感じたことのない感覚に体が熱くなるのがわかる……。
「あ……む、ね……あっ……耳……も……はぁ……」
キスの次は耳を攻められ……胸を攻められ……声……抑えないといけないのに……。
「理央の声……聞きたいけど……ごめんな……今日はガマンな」
「んっ……んん……」
私は声に出してはいけないという思いから、口を手で押さえ、頷くしかできなかった。
その間も緋月の手は胸を揉みしだき、下へ下へと伸びていったんだ。
「やっ……そこ、は……あっ……」
下着の上からだけど……緋月が……触ってる……。
こんな感覚、初めて過ぎて……どうしたらいいの……。
「理央……イヤか?」
「イヤじゃ……ない……。
変な、感じ……あ……」
「……気持ちいい?」
「わ、かんな……あぁっ……」
緋月の指……直接、触れて……やだ……恥ずかしい……。
「そのまま……感じてて……」
「あっ……やぁ……んんっ……いっ……」
「ごめん……痛い……よな……」
緋月の指……中に……入った?
「へ……あっ……ウソ……あっあっ……」
指……中で動いて……これ……だめだ……。
「ひづ……き……あっ……なんか……」
「うん……」
緋月の指……さっきより激しく動いて……その動かし方……もうダメ……。
「あっ……はぁん……ひ、づき……も……だめ……なんか……きちゃう……」
「ん……いいよ――」
あ……また深いキス……でも、指はそのまま……これ、私……。
「んっ……んんん~~んんっ……」
感じたことのない感覚……。
波がきて、体が熱くて、ちょっとの
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