第5話 ホラーだけどコメディ

「僕の母親は、もうすでにいない」

「だって、五十前後の奇麗な女の人が、直樹をよろしくって」

 先生の顔がみるみる青ざめた、この中に今の人はいる?」

 先生はアルバムを玲に渡した。


「この人」

 何かの際の集合写真、そこに先ほどの女の人がいた。

「そうだ、僕の母親だ。去年の春、がんで亡くなった」

「うそ、先生冗談辞めて、あんなにちゃんとあいさつしたんだよ」

「そんな趣味の悪いことはしない」

「じゃあなんで」

「玲を見に来たんじゃないかな、ずいぶん僕のことを心配していたから」

「それって、私は」

「認められたってことじゃないかな」


「取りあえず食事を取りに行ってくる」

「え、私一人この部屋」

「大丈夫だよ、母さんがなんか危害を加えるつもりなら、さっきもうやってる」

 そう言われればそうだ。そう思うと気が大きくなった。

 

 お母さんこれから私の守り神になってください。

 他の人とセックスをしても直樹さんを裏切ったりはしません。

「なにそれ、ずいぶん都合よくない」

 突然声が聞こえた。

 さっきの女の人が、いや先生のお母さんがいた。


「だって、まだ何あるかわからないじゃないですか、こんなぴちぴちの肌を自由にさせるんだから許してくださいよ」

 お母さんは笑った、ように見えた。

「じゃあ、直樹がほかの女の人としても許せる」

「え、それは」


 玲はふくれっ面をしたくなったが、考えてみればお母さんの言うとおりだ。

「わかりました。その代わり私を第一にしてください、私を守ってください」

「わかった、見守ってあげる、何があっても味方よ」

 お母さんの影が薄くなりかかった。

「お母さん待ってください、私の本当の年齢知ってますよね、心配じゃないですか」

「大丈夫よ、私も直樹の父さんと最初に寝たのはあなたと同じ年だったから」

「そうなんですか」

「家どうしの決めた許嫁だったから、やってみたくて二人とも」


 なんか納得したような気がした。

「お互いに浮気とかは」

「公式的にはないわ」

 公式的というのが引っ掛かった、が、深くは追及しないことにした。

「あの子が来るわ、今の話は二人だけの秘密よ」

 何か千人力を得たような気分だった。


「直樹さん、食事よりも何よりも、まず抱いてください」

「積極的だなあ、いいよ」


 色々あったような気がするけどやっとだ、玲はベッドに横になるとタオルの前を開いた。


 先生は初めてだというのは本当だったようで、最初は入り口で暴発してしまった。

 さっき出しておいたのに、あまり意味はなかったようだ。あまりにも彼がしょげるので、玲は口で復活させることにした。

「先生横になってて私がしてあげる」

 先生のものは皮を被っているけど大きい。口で大きくすると川がちゃんと向けて大きくなる。


「私の舐めてくれます」

 玲は先生の顔の上にまたがった。

 自然と声が出る。

「先生、入れたい」


  お母さんが伝えてくれた、今日は生で大丈夫、直樹を気持ちよくさせてくれる?

 んーマザコンかと思ったが、相手はもうこの世にいない、大丈夫だろう。

 おかあさんの望を叶えて生で入れさせてあげている。

 玲もコンドームを付けるよりは生の方が好きだ。


 やっぱり先生の方が玲より早かった。

 中に熱い液体が思いっきり吐き出された。

 これから仕込んであげなきゃ、もっと長持ちして私をいっぱい楽しませてね、玲は直樹に優しくキスをした。

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