冒険者学校
孤児院の割当てられた部屋にアンとラウル 三連星の五人を案内し 明日 これからの事を話し合う事にした
アンとラウルは他の子供同様に学校に通うそうだ 奴隷生活で読み書き 計算を習う機会もなかったので楽しみにしているようだ
三連星はギルドに所属して身の丈にあった依頼をこなすらしい 暫くは孤児院に世話になりながら 金を貯めて家を建てるのが目標だそそうだ 頑張って欲しい
何か月か経ち アンとラウルはチェンズとつるんでるみたいだ 学校も楽しいらしい
三連星も自分達に出来る依頼をこなしていた
ある日 アンとラウルがやって来て 相談があるとの事
「学校に行くようになって 字も読めるようになったし 計算も出来るようになったけど 私達あんな事してたけど 冒険者になりたいんです」
「でも どうやってなればいいのか わからないんです」俺の手を取りアンが見上げて言ってくるが 俺もコルテとニーナに誘われて冒険者になったから どうすればいいかは 分からない 自分で冒険者だと宣言すればいいんじゃないのか?
だけど 戦闘経験も無く魔法も使えず モンスターの種類も分からなければ たとえダンジョンに潜っても成す術なく 死ぬだけだな
アンの話によると冒険者希望は結構いるらしい 中でもシリウス旅団加入希望が
ギルド長のマミエルさんとクロノス王に事情を話し 冒険者学校の設立を提案してみる
ギルド長は「それは いいわね 無駄に死ぬ者が少なくなるわ」と乗り気だ
クロノス王も「良い考えだと思う 講師は三聖女と君達シリウス旅団とAランクのパーティーに頼もう 無茶をする者が少なくなれば 僕も嬉しい」
場所は実技はギルド地下訓練所 座学は子供達の帰った学校で 週に二日程度で先ずはやることにして 改善点があれば随時改めていく
初日は座学からだ 魔法 薬草の見分け方 罠の外し方 野営時の注意点 の基本
これは 俺と三聖女のリリエルさんと魔女の森のアリスさんが受け持った
戦闘は俺 ノエルさん 三聖女のシャルロットさんとマオさん 他Aランクパーティーから何人かに助っ人してもらった
生徒の中にはトワ君やラテ ハイジ クラリス 後 何故か三連星もいた
リリエルさんの魔法講義は魔力はあるが使い方が分からなかった者たちに大好評だった クラリスも三連星も新たな発見に歓喜していた
魔女の森のアリスさんによる薬学 特に緊急時に回復役や毒消しを手近にある材料で作る方法は俺も勉強になった 生死に関わる事だからか 皆真面目にメモしている
俺の罠解除や野営の心構えなどは あまり興味を示されなかった でも大事な事だよ
戦闘はノエルさんが一番人気だな さすが勇者 だが一番厳しくもある
ノエルさんとシャルロットさんは対人向けの剣捌きなので ある程度の攻撃のパターンが分かるが マオさんは縦横無尽に動くのでやりづらそうだ だが魔物との闘いは何時何処から攻撃が来るか分からないから体術の練習にはなる
ある程度力を付けた子達をギルドの認定テストを受けさせ最低ランクで登録してもらう
認定テストを受かった子達を引き連れ Fランクダンジョンに向かう
実技の時間だ
「よっぽど危なくなければ 俺達は一切手を出さない」見守り役は俺とノエルさんだ
学校で気の合う仲間でパーティーを組んだ三組を引率してダンジョンに潜る
最初に出くわしたのはゴブリンだ 一組のパーティーに巻かせて他は見学
このパーティーはアタッカー タンク シーフ マジシャンとバランスの取れた構成だ 先ずはタンクがゴブリンを抑え アタッカーが斬り込み漏れたのをシーフが始末して ゴブリンの群れの後方にマジシャンが魔法を放つ 十分程で殲滅完了
「なかなかよいではないか」ノエルさんも満足そうにしている
次のパーティーはアタッカーが二人 タンクと魔術師がひとりづつ
今度はゴブリンの群れにアタッカーが左右に分かれて挟み撃ちにする
漏れたのはタンクが止め 小刀で首を掻き切る それでも魔術師に向かってくるのは魔法で倒されていく
「ふむ こ奴らもなかなか」ニコニコしながらノエルさんは頷く
最後のパーティーはアタッカー 魔術師 魔法使い アーチャー
ここは近接をアタッカーが遠距離でアーチャーと魔法使いが攻撃し それぞれに魔術師が付与魔法をかけている このパーティーも難なく殲滅した
「やはり 付与術士はよいな シリウス!!」今までで一番嬉しそうだ
「トリは 私達三連星ね!!」飛び出すが てんでなってない
今までで最低だ 学校で何を学んだのだろう?三連星は説教確定だな
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます