第4話Bランクダンジョン②

朝 乗合馬車に乗ると小さな女の子二人が目の前に座っていた

「あら?見ない顔ね」赤髪の子が俺達を見て首を傾げる

「ああ 俺たちは他国からアタックに来たんだ」

「そう あたしはハイジ 横の子はクラリス 二人でツインズってパーティーを組んでるの」

気の弱そうな隣の子が 軽く会釈する

「パーティー名か! まだ決めてなかったな」ノエルが嬉しそうに俺を見る

絶対 勇者とペットとか言いそうだよな

「我々はシリウス旅団だ」

なんで 俺の名前なんだよ そこは勇者の名前にしろよ!!

「あたし達も三聖女の姉さん達に追いつけるようにがんばってるの」ハイジが鼻息も荒く言う

その後 世間話をしてる間にダンジョンに着いた

「君達 回復術師となん武闘家なんだろ 一階層だけでいいから 一緒に周ってくれないか?」

ノエルがハイジ達に頼み込んでいる

「どうしたんですか?何故そんな事を?」ノエルさんに聞くと

「いや 一度シリウスの付与術の強さが私以外にどれほど効くか確認したいんだよ」

「そうですか 分かりました」

「じゃあ 宜しくお願い致します」俺はハイジたちに頭を下げる

「ちなみに 付与術と一緒に戦った事はあるかい?」ノエルさんが聞くと

「あるけど あんまり実感出来なかったわ」ハイジが思い出すように答える」

4人でダンジョンに入ると 直ぐにオーガが3体出てきた

ノエルとハイジには身体強化 敏捷性アップ クリティカルアップ クラリスには魔力アップを掛けていく

「斬」ノエルがオーガを切り伏せる「ハイジパーンチ」ハイジがオーガの頭を吹き飛ばす

「ウインドカッター」クラリスの魔法がオーガをミンチにする

「どうだい?」ノエルが聞くと

「いいわ!!1.5倍ぐらいに上がってる」ハイジが跳ねながら言う

「そうね 技の切れが倍ぐらいに感じたよ」クラリスも喜んでいる

「そうか 私の場合は大体三倍ぐらいかな」


なんだかんだと 結局最終層まで一緒に降りて来てボス部屋の前に辿り着いた

扉を開けるとカイザーオーガ一体とキングオーガが三体待ち構えていた

「取り合えず キングの方から始末するぞ」ノエルさんが声を掛けると

「「おう!!」」勇ましくハイジとクラリスが応じる いつものパフを三人に掛ける

「ハイジキーック」叫びながらキングオーガの腹に穴を空けて向こう側に飛んで行った

「風刀」クラリスも魔法を放つが 避けられ逆にパンチを受けそうになる

「防御」クラリスの前に見えない壁が現れオーガのパンチを防ぐ 「ふう」視線を感じて

ノエルさんを見るとなんか悔しそうに見ている

その直後 ノエルさんは自分で倒れこみオーガのパンチを受けそうになる

「防御」ノエルさんの前にも壁が現れパンチを防ぐ ノエルさんが勝ち誇ったようにクラリスを見る

てめえ クラリスに対抗心持って わざとやったな

カイザーオーガは俺がいると面倒だと思ったのか 俺にいきなり攻撃をしかけてきた

強烈なパンチが俺を襲い 俺は気を失った


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