第3話 就労継続支援B型

作業所

そこは就労継続支援と呼ばれるところだ。

色んな障害を持った人が集まり、集団で作業をすること、また社会復帰を目指していく。

かおるはそのB型に通っていた

火曜日と金曜日の2日間のみ。

それでもかおるにとっては毎回通うということは難しかった。

朝起きれなかったり、体調が悪かったり理由は色々あるが、長年家で過ごしていたかおるにとって「外に出る」ということは大きな一歩なのだ。

たかが週2日と思うだろう。

私達からすると"2日も"になってしまうのだ。


「おはようございます!」

元気に送迎の車に乗り込んだかおるはワクワクしていた。

最近は通える日が増え、週3にする話も出ている。

(私は頑張れてるんだ)

そう言い聞かせもっと頑張りたい欲を抑える。


元々私達は働くことが好きだった。

バイトで週4ほど入り、土日は7時間ほど働いていた身だ。

でも、長くは続かなかった。

帰り道は吐き気が止まらなくなったり、歩けなくなったり、過呼吸が起きたり。

何故か体が拒否するのだ。

病院からはドクターストップが出され、2年ほど働くということをやめていた。

そんな時だった。

今思えば事の発端は父方のいとこの母親の言葉と婚約者であるRくんの言葉だろう。

今なら感謝する言葉だが、その時のかおるはすごく荒れた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る