第203話 全員が全員従っているわけではない §
とある情報を入手し。黒いマントを付けた数人が。その情報を確認をするため1人のリーダーらしき人に付いて慌ただしく。しかし秘密裏に動いていた。
現在の場所はマナ域と言われているところにあるレオ帝国とヒメルヴアールハイトの境目当たりの山の中。当たりは木々が多く身を隠すにはもってこいの場所だった。
そんな所から、少し顔をあげると。ここからだとかなり先となるがよく見ると、長い城壁のようなものが見える。
「いつの間に――この国はいつ力を取り戻した。何故あんなものがまた――誰か説明して」
その長い城壁の方を見つつリーダーらしき黒いマントの人物が後ろで膝をついて待機している他の黒いマントの人に問いかけてた。
その声は隠しているのかはわからないが。少しいらだっているようにも聞こえる。
「それが奴らどこかに隠れて準備をしていたらしく――」
「前回偵察時には何もなく。廃墟のような町が続いていたのですが――」
「あれを見せられ。その情報が信じられると?明らかにあれは相当準備していないとできない城壁よ」
「――」
「まさかだけど。あの男生きているとかじゃないだろうね?」
「そのような情報は一切ありません」
「本当だろうね?あの男は――無駄にしぶといから。今ですら一部では力を残しているあの厄介な男」
すると、後ろの方から木々の揺れる音がして、そのあとすぐもう1人マントを着た人物がやって来た。
「――何事?」
「報告します。どうやらレオ帝国の先。海を越えた先にある普通域のdsa国内でも何者からの反乱――可能性としてはdsa国の逃走したとされていた国王がまた国の再建をしている可能性があるとの情報が入りました」
「なんですと?まさか国王が生きてる?dsaでも反乱?どうなっているの。前回の侵略で反乱を起こしそう。将来有望になるような者はすべて消したはず――」
「そうなのですが――あと、こちらも詳細はまだ不明ですが。一報には鉄道が再建されている可能性》との連絡も」
「どういうこと?鉄道はあの男を思い出させる可能性があるから。最重重要として早々に各地で破壊したのよね?それがもう再建?監視は何をしていたの。作っているところを見逃したの!?」
「それが――どうやら誰かが作っている様子はなく。いきなり出来ていた――という報告も。現在情報が錯そうしている為再度調査をさせていますが――もうしばらく時間が――」
「――なんでいきなり――これはまるであの男が生きているみたいな状況では?」
慌ただしくなる黒いマントの集団内。するとさらに1人足早に集団のところへとやって来た。
それは先行してレオ帝国の現状を見に行った1人だった。
「報告します。レオ帝国内。城壁の向こうで小規模ですが鉄道が再開しており。レオ帝国内一部と考えられますが。また町と町のつながりが出来ている可能性があります」
「なに?同時に2か所?で、鉄道?これは明らかにあの男が何かしている可能性が高いじゃない。こんなことができる者がこの世界にたくさんいたらたまらないわよ。こうなったら――一度戻り再度この世界を。あの男の計画を潰す計画を」
「「「はっ」」」
慌ただしくなった黒いマントの集団はリーダーが動き出すとさっとその後全員が姿を森の中へと消した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます