第149話 朝食中

 現在シェアトの住む世界。杜若へと再度うやって来ている悠宇たち。

 本来は杜若へと戻ってきたらコールが待っていた。という形だった場合。悠宇たちはコールにシェアトを預け。自分たちの生活。学校などがあるので、元の世界へと戻る予定だったが。現状コールが居ない現状ではシェアトを実りの町に戻す――ということはシェアトの身の安全上から難しく。また杜若が確実に安全なのかも悠宇たちにはわからず。この場所にシェアトを1人残すということもできなかったので――


「とりあえず――朝ごはん食べましょうか」


 杜若の駅周辺と見える範囲にコールがいないか4人で探してたあと。ちかの一声により。4人は一度駅舎内へ向かうことに。そして駅舎内で適当に長椅子などを少し動かし。悠宇の家へと来る途中に女性陣3人が買ってきたパンを食べつつこの後のことを話しだしたところだった。

 ちなみに昨日までは悠宇たち3人はこちらでお腹が空かない。一方のシェアトは大食い姫のように食べていたが。

 この世界というべきか。この別世界の行き来にはあのお方――悠宇たちは今のところ全くわかっていないが。チート爺――訂正。どっかのお爺ちゃんが関わっているため。無理矢理したこともあり。そのバグ――的なことなのだが。

 まあ声に関しては本当にちょっとしたバグ。どっかのお爺ちゃんが世界。とにかくいろいろいじったことによる反動で、どれだけどっかのお爺ちゃんがこちらで。向こうでやらかしたということなのだが――まあ無茶苦茶やった反動を受けた?悠宇たちだったが。何度も行き来すること。またこちらの世界。シェアトに関しては向こうの世界。悠宇たちの世界でそこそこ滞在したりしたため。すでに4人はいつも通りとなっていたのだが――これは特に4人は気が付くことでは……。


「あれ?そういえば今日はどんどん食べれるって感じがしないわね。まあ美味しいものを食べられる分だけ食べましょう」


 ……シェアトだけ気が付いた様子だが。その際悠宇たちはこの後の事。


「っか、これどうするんだよ。なんか時間の流れが違うのは理解していて。まあそこそこはこっちで過ごしていてもまだ向こうの世界は時間的には大丈夫だろうが」

「ですね。でもあまりこちらに長く――と言いますか。時差ぼけ?みたいなことが起きると学校とかめっちゃ眠そうなんですけど――」

「まあ1日に起きていられる時間は決まっているというか。まあ無理しても――だよな」

「でも今しかできない経験を優先させるのもいいと思うけど?」

「――海楓の言う今しかできない経験とは?」

「悠宇を主人公に!」

「……」

「あっ、悠宇が遠いところ見てる」

「――海楓先輩。今は真面目に話しましょう。このままではいろいろ不都合が――の可能性もあるんだし」

「えー」

「はぁ。悠宇先輩。ここ数日で一気に海楓先輩が私たちの前だと素を出している気がします」

「知ってる。海楓だけでも向こうにとっとと返すか。って、なんて言うんだろうな。例えば俺がこっちに居て。元の世界に海楓が帰ったと。そしてそれぞれ1日経過したところで再度会ったらどうなるんだろうな?」

「うーん。普通に考えると――多分先輩の成長がおかしくなる――あれ?元の世界に戻った方が日時が早く進むから成長する――海楓先輩の方が――うん?と、とにかくぐちゃぐちゃになる可能性というか。あまりこちらに居るとまあいろいろそのうち問題が起こる可能性はありますね。こちらに居る場合成長していないとかなら――まあ向こうの世界に戻っても――ですが」

「あー、なんでこんなことに」

「シェアト。これもおいしいよ」

「食べる!」

「――海楓が自由すぎる件について」

「諦めましょう」

「だな」


 などと言うことを話していたため。シェアトのつぶやきには気が付かなかったのだった。というか今は海楓とシェアトがパンを半分こして食べている姿を悠宇とちかが少し呆れ気味。海楓が居るとなかなか話がまとまらない――などと思いつつ自分たちも朝ごはん。パンをかじるのだった。


 ちなみに、悠宇たちはすでにガッツリこちらの世界に関わってしまっている――などと思っていたのだが。

 まだまだ序の口。これからが本番。ということは――もちろん気が付かない事である。


 そして、もう1人。迷い人が近付いていることも――。

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