第147話 戻りましょう

 翌朝。

 寝不足の2人(悠宇とちか)と、しっかり睡眠をとり元気になった2人(海楓とシェアトは)太陽が昇ってすぐの時間にすでに集合していた。


「ということで、シェアトをこのままこっちの世界に置いておくのはいろいろと危ないということで――」

「私はこのまま悠宇と住むわ!」

「コールさんがすでに帰って来ていて心配している可能性があるので帰りましょう。ってか、こっちにシェアトが居ると――多分そのうちややこしいことが起きる気がする」


 主に獅子がなんかしてくる――とかとか。獅子がなんかしてくるとか――獅子がなんかしてくる。またはどこぞやのスカウトに目を付けられる――いや、このあたり田舎だからそれはないか。でももしが――と。いろいろな事?を悠宇は思いながら話した。

 なお、8割ほど昨晩遭遇した獅子が再度現れる前に――と、いうところからの早朝行動だったりするが。

 また早朝行動が可能になったのは、もう一人の寝不足。ちかも早く行動したいということが見事マッチしてほとんど事前打ち合わせなく。シェアトも悠宇と早く会いたいと、起きてすぐ思ったこともあり。集合出来ていたりする。

 余談だが。海楓に関してはいつも通り『悠宇たちしかいないなら。面白そうなことが起こりそうな方に全振り』の行動の為。ちゃんとこの場に居たのだった。


「無視すればいいわ」

「……」


 が。シェアトを連れ戻すのはちょっと大変かも。という状況だったいるもする。

 とりあえず現在は悠宇の家に全員集合している。

 ちょっと室内では狭いため。玄関前での集合となっていた。

 また、意外と早朝から元気なシェアトが悠宇の話に対して元気に反応。返事をしていたためすでににぎやかな状態だった。


「悠宇先輩このまま話していると――まあ近所迷惑というのにはあまりならない場所だとは思いますが。誰かに見られる可能性もあるので――杜若?にまず行きませんか?それにこっちに居れば居るほど向こうではすごい時間が経過している可能性もありますし――」


 そのため悠宇とシェアトが話していると、ちかが手をあげつつ2人のやり取りに口を挟んだ。


「だな。ちかの言う通り。とりあえず――向こう行くか。ここで話していてもだし」

 

 ちかの援護射撃により。悠宇は今がチャンスと足を動かしだす。そしてその行動にちかも加わる。


「えー、私こっちに住むー住む―!帰らない!」


 シェアトは駄々っ子となっていたが悠宇とちかにより強制的に移動を開始した。


「悠宇悠宇。せっかくのハーレムなんだよ?」


 ちなみに海楓はというと面白いことが起こりそうな側。シェアト側に――だったが、これはいつも通りの事なので悠宇もちかも海楓には触れず。シェアトの背中を押すのだった。


「よし。とりあえず向こうに行こう」

「あっ、悠宇が無視してきた」

「悠宇!私残るから。ちょ、残るの!」

「はいはい。移動移動」


 そのあとは半ば強制的にまずは悠宇の家の中へ。そして今日も大変狭い室内――鉄道模型に占拠された室内から悠宇たち4人は蒸気機関車に触れ――杜若へと戻ったのだった。

 駄々っ子も居たが。玄関から模型のところ。蒸気機関車のところまでが近かったこと。そして通路も狭く。逃げ場がなかったことにより意外とすんなり移動は成功したのだった。

 ちなみに悠宇たちの世界の方では寝ていた時間を入れてもまあ24時間弱くらい。1日しか経過していなかったのだが――。


「――うん?」


 移動してすぐ。まず悠宇が違和感に気が付いたのだった。 

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