第139話 結局全員集合

 ちかの秘密?があっさりとバレた後の事。

 現在もちかの家の中は、夜中でもにぎやかな状況だった。

 その理由は4も人が居るからである。


「いやー、普通いつの間にか――えっと?写真?言うんだった?」


 1人目はすでにこの世界に馴染んでいるシェアト。話の輪の中心に居る。


「そうそう」


 2人目は――サラッと登場した海楓。

 こちらはずっと一緒に行動していたかのような雰囲気でシェアトと話している――少し前に殺人未遂?的なことがあったはずなのだが――。

 とにもかくも海楓がサラッと現れたことを深く言っても何もない。海楓はサラッと現れるのである。


「その写真とかさ。まあとにかく自分の知らないところで、自分が作られるというか――」

「まあ普通に考えると凄いことしているんだよね」

「だよねー。(まあ海楓は海楓である意味危ないんだけど――)」


 なお、シェアト。海楓と話しつつも心の中では一応危機感は持っていた。


「シェアト?なんか言った?」

「な、何も!?って、心の中読まれた!?私が!?嘘!?」

 

 ――まあ海楓の相手はなかなか大変なのだが――そのことに関してはシェアトは少しづつ学習?していくと思われる。


「あっ、やっぱりなんか思ってたんだ。ってか、急にいなくなるシェアトもシェアトなんだけどね」

「いや――それは、まあこの世界?向こうと全然違うからいろいろ見たくて仕方なかったというか――うん。そうそう。もちろん海楓の料理――も気にはなったんだけど、外の世界の魅力に負けたというか」

「でも冷蔵庫に入れてきたから。明日食べればいいか」

「あれ残っているの!?!?」


 ……シェアトの寿命縮まる可能性あり――果たしてどうなるか。今はまだ誰にも分らない。


「――あの、マジでそろそろ騒ぐのはやめた方がいい時間なんだが――ってかさ。海楓がサラッと居る気がするんだが」

「――居ますね」


 シェアトと海楓がいろいろ話していたが。

 改めて、現在のちかの家。リビングには4人いる。悠宇、ちか、シェアト。そして海楓である。

 海楓がいつ来たかというと。少し前。それもいきなりやって来て、そのまま普通この場に馴染んでいた。

 ちかの部屋に悠宇がたくさん――という騒動?らしきことをしている時に登場し。さらにひっかきまわす――ことはなかったが。でも普通に海楓もちかの秘密を知ったのだった。

 そのあとはちかの家にあった物をつまみながら。シェアトと海楓が基本話をして盛り上がっていた。なので正確に言うとちかの家の室内をにぎやかにしているのはこの2人だったりする。

 なお、残りの悠宇とちかはというと。大人しく2人の様子を見ていた。

 というか悠宇に関しては特にシェアトと海楓の会話に入る必要がなかったというのと(シェアトが海楓の料理を知って逃走という経緯を知っている悠宇は、その会話に巻き込まれることは自分にも被害があるかもしれない。ということでなるべく話に入らないようにしていたのだった)。

 ちなみに秘密をあっさりみんなに知られたちかはというと。今は少し大人しめ。悠宇の隣で無駄な発言は慎んでいる状態だった。

 なんせ少し前まではいじられるわ。いじられるわ。という状態で、シェアトと海楓にいじられていたからである。下手に何か発言すればそれはそれはいじられたからである。

 ――まあちかが悠宇ラブなのはもうみんな知っていることなのだが――。

 とりあえず、楽しい?雰囲気である。

 1人精神的に大変ダメージを受けているかもしれないが……。


「ってか。俺そろそろ帰ろうかな」


 それからまた少しして悠宇がふとつぶやいた。

 時間は本当にもう遅い時間になろうとしていた。


「えっ?悠宇も泊まればいいじゃん」

「なんでちかの家で途中から突然現れた海楓が仕切っているのかはわからないが――ってか、今更感あるけど。シェアトをこのままこっちの世界に居させて良いものなのか……」

「「大丈夫でしょ」」


 悠宇のつぶやきにシェアトと海楓が同時に答える。


「……いや……嫌な予感が――」


 ちなみに悠宇のこの嫌な予感は見事に当たっているのだが――今はまだこちらの4人は向こうの騒動を知らない。


「――時間の流れが違う気がしますから……とんでもないことが起きているかもしれないですね」


 悠宇の隣ではちかもそんなつぶやきをしていたが――ちか。花丸である。

 時間の流れが違うのだ。そして悠宇たちが向こうの世界に行っていたときは、時間が進んでいなくて安心していたが――今はシェアトが向こうからこちらに来ている状態なので――。


「そうだ。みんなでお風入ろうか」

「私の家のお風呂そんなに広くないですからね!?」


 ……重要なことに2人ほど気が付いている――のだが。どうもその重要な話が続かないこの場。

 悠宇とちかがそれぞれつぶやいていると海楓がまた新しいことを言い出した。

 なお、この後のことを言うと、女子会?というべきか。女性陣3人はこのままちかの家で過ごすことになり。

 悠宇はというと、この場から追い出される雰囲気はなかったが。でも自ら脱出をして自分の家へと向かったのだった。

 もちろんちかはこの後またシェアトと海楓にいろいろいじられるのだが――それは悠宇の知らない事。そしてちかの為にもあまり触れないでおこう。

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