第7話 殿下とヴァローナ、魔法音楽学校に行くⅠ

あれから1週間後。

私は、明日から転生後始めて学校に行くのだ。

うーん。魔法学園とかならイメージつくんだけど...。魔法音楽学園となると、どんな学校なのかあまりイメージが湧かないんだよな...。詳しくは今日説明がされるとのことだけど、集合場所がよくわからないんだよね。

「ふう...。」

読書をしながらダージリンのストレートティーをゆっくり頂いていた。すると、ドアのノック音が聞こえた。この音はきっとキュラソーだ。すると、キュラソーが部屋に入ってきた。

「ヴァローナ様、失礼します。本日の16時からラウス教官から明日の魔法音楽学園についての説明があるそうです。」

そうだよね。明日なのにだいぶ説明しに来るのが遅い気がしたんだけど...。まあいいか。

「わかったわ。ねえ、キュラソー集合場所分かったりするかしら?私まだこのお屋敷広すぎて把握できていないの。」

キュラソーは笑顔で一言

「かしこまりました。ではお時間になりましたら声をかけさせていただきますね。」

といった。

「ありがとう、キュラソーがいてくれて助かるよ。」


*****


 僕は、明日の魔法音楽学校の入学にあったってラウス教官からの話を聞く事になっている。そして、ヴァローナ様も同席するらしい。

「僕も明日から学園生活か...。」

学園生活は正直楽しみだ。だが、その反面どこか不安な気持ちがある。

なぜなら、ろくに魔力を込めた演奏ができないというイメージが僕だった。つまり、大体の人が僕をいじめたりコキ使わせよう考えるということだ。そこで僕の力を発揮してしまうのが、一番早く撤退させられる可能性が高い。ただ、学園にどんな魔法使いがいるかわからない。それを僕が、全員確認できるまでは手を出さないようにしようと考えている。なぜなら、一週間前に父上を圧倒させたあとに魔学の先生に演奏を見てもらったらこう言われたからだ。

「ヴィルト殿下!!!急激に才能を開花させられましたね。とても嬉しく思います!!」

でもその後先生の顔が急に真面目な話をこれからするような表情でこういった。

「ただし、殿下の演奏は場合によって、強力な力を相手に与える過ぎると死人が出る可能性があります。それだけは気をつけておくように肝に銘じてください。」

どうやら、本当のことだとらしい。入学にあたって魔力計測の時間があったのだが、僕の演奏を計測をすると計測器を壊してしまうという自体になった。これは、珍しいことらしい。それを見た教官は、僕に今年は他に二人その威力の魔力を出した生徒がいることを教えてくれた。

「一人目は、ヴァローナ・エルラット男爵令嬢。二人目は、フルーレ・ドゥンケルハイト公爵です。」

やはり...。

「ヴァローナ様と殿下を観察している限り、まだまだ魔力を使いこなされていないですが、使いこなせればフルーレ公爵に並ぶほどの力が発揮されるでしょうな。いや、それを超えるかもしれないですね。最近、フルーレ公爵はあまり魔力を上手く操れなくなっているとのことですしな。」

フルーレ公爵か...。確か、幼い頃からこの国で最も注目を浴びている人だったな、でも最近はもうその話題は社交界に出てこなくなっていたが...。うーん。少し気になるな...。

まあ、それはいいのだが魔力測定器が壊れるなんて異例に過ぎるということから、本気で気をつけなければならない。

「そろそろ明日の説明がラウス教官からされるお時間でございます。」

サリミーが声をかけてくれた。

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闇黒世界で一人、Nagoya Spiel Sinfoniker ヴァルカの密告者 @akaikarasu

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