二話目

 お久しぶりです、語りのシアでございます。本日もまた一話、語らせて頂きます。


 これは、私が小学校中学年の時に体験したお話です。小学校の頃、怖い話がとにかく好きで休み時間のたびに図書館へ行き読んでいました。勿論、好奇心で色々な降霊術を試しました。その中で(山小屋の四人)を行った時の話をしましょうか。


 (山小屋の四人)の説明を軽くしますね。正方形の部屋の四角にそれぞれ一人ずつ立ち、確か反時計回りに目を瞑ったまま一人ずつ回って次の角にいる人の肩を叩く。最後の人を角で待つ人はいない。けれどずっと続く。人ではない何かが五人目としているから。と、まあこんな内容で、それを友人としてみようと決めて休み時間に空き教室とは違う、自由に遊べる小さな部屋に集まりました。


 集まったのは私、同級生の友人二人、友人の友人の小学二年生の子が一人。その部屋は靴を脱いで入る決まりだったので全員靴下になりました。壁に沿うように作られた椅子の四角にそれぞれ座り(山小屋の四人)を始めました。


 私は三番目でした。部屋の入口から一番離れた角に座りました。開始の合図で皆、目を瞑り一人目の歩く音が聞こえました。椅子に座ったまま次のところへ行くものですからザー、ザーッと音が聞こえます。手で目を覆いながら順番を待ちました。近づいてくる音にじっと耳を澄ませました。そんな中、とんっと私の太ももを誰かに踏まれたのです。うっすら目を開けると小さな足が見えました。白い靴下で小学校低学年ぐらいだと思われる足でした。その後にポンと肩を叩かれました。私の番が回ってきたのです。私も移動し始めました。ザー、ザーッと音を鳴らし相手の所へ行き肩を叩きました。そして友人は(何か)のいると言われる角へ向かいました。目を瞑って耳を澄ませていると、友人の叫び声が聞こえました。皆、目を開くとその友人はヘタリと床に座り込んでいました。


 どうしたのか尋ねると(何か)の体に触ったらしく驚いて声を上げたそうです。怪奇現象と言えるものが起こりましたが、私はそんなことよりも低学年の子がルールを守っていなかったことの方に気を取られていました。(山小屋の四人)をしている間は立ち歩かないでって言ったよね?とその子に言いましたが立ち歩いてないと一点張り。嘘だと思い靴下を見ると彼女の靴下は黄色でした。白と間違えようのない、はっきりとした黄色でした。その瞬間、さあっと怒りが冷めました。確実に、確実に私は踏まれたのです。


 私を踏んだのは誰だったのでしょうか。そして友人の触れたものは一体、何だったのでしょうか。未だに鮮明に話せるぐらい印象的な話でした。


 以上、語りのシアでございました。

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シアの怪談話 花園眠莉 @0726

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