1:妹⁉︎
がさり、という物音で俺は目が覚めた。
……あれ? 今何時だ?……
目覚まし時計を手繰り寄せようと薄目を開けた時、部屋の中に誰かいるのが分かった。
俺の
「……
「あぁ。ごめん、
「……秋……、"
「"
その瞬間、俺は全身の血の気が引くのを感じた。
"
「……何言ってんだよ。お前、本当は"
「その言葉、そっくりそのまま返させてもらうよ、夏兄。だから、"
「お前のことだよ。俺の妹‼︎」
「本当に何言ってんだよ、夏兄。家に女きょうだいなんて1人もいないじゃん。
「はぁっ⁉︎」思わず大きな声が出た。
俺のきょうだいは女ばかりで、2歳上の姉・
「おい、秋。本当に何言ってんだよ。俺らの一番上は春子って言って、頼りになる素敵な姉だ。それでもってそのすぐ下が俺、
「ふふ。『優しくてイケメンのお兄ちゃん』なんて自分で言うか、フツー。だけど、"春子"と"
「は? 本当にお前、何言って……」
「それより、夏兄。こっち返して、続き借りてくかんな!」と、"
「……あっ、スカスパ……」
"
「夏兄がコソコソ楽しそうにやってるから、何のギャルゲーかと思ったら、正統派のファンタジーRPGじゃん。面白いから、続き借りてくわ」
「……おう。……けど、その続きはまだ俺が攻略中だかんな。追いついちまったら、待ってくれよ?」
「分かってるって。それじゃあ」
そう言うと"
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