1ピース欠けた世界
赤音崎爽
プロローグ:夏也のモノローグ
今から話していくのは、俺が実際に体験した出来事だ。
とは言え、余りにも突拍子がなさ過ぎて、友人たちは「おそらく夢でも見たのだろう」と誰一人取り合ってくれなかった。
しかし、あれは「夢」と呼ぶには生々しいまでに現実感を伴っていた。
だから、俺に少しだけ話をする時間を与えて欲しい。
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